シャトーカロンセギュールは、ハートのラベルが有名で、愛を伝えるワインとしても知られています。ワインとしてのレベルも高く美味しいのですが、クリスマスやバレンタイン、恋人の贈り物として世界中で愛され続けるワインです。
分類 | 赤ワイン |
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ブドウ品種 | カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、カベルネ・フラン |
生産国 | フランス |
地方 | ボルドー |
村 | サン・テステフ村 |
シャトー・カロン・セギュールの歴史
シャトー・カロン・セギュールはサン・テステフ村の最北端にある格付け第3級シャトーで、13世紀頃の村名はサンテフテフ・ド・カロンと言いました。
ローマ時代からブドウの栽培が行われてきたこの地で、シャトーとして名声を得るようになったのは、ボルドー議会議長であり、ボルドー高等法院長のニコラ・アレクサンドル・ド・セギュール侯爵が所有するようになってからでした。
セギュール侯爵は格付け1級の「シャトー・ラフィット・ロートシルト」「シャトー・ラトゥール」「シャトー・ムートン・ロートシルト」を所有していました。
しかし、「我、ラフィットとラトゥールを作りしが、わが心、カロンにあり」という名言を残すほど、シャトー・カロン・セギュールを愛していたそうで、1級シャトーにも劣らない魅力的なワインを生み出し続けました。
セギュール候の亡き後、何人かのオーナーの手に渡っていますが、1960年代以降はスランプが続いてしまいます。
そんな中、マダム・ガスクトンが所有するとかつてのクオリティを取戻し、現在では最もお買い得なシャトーとして知られるようになりました。
マダム・ガスクトンは「賞を取れるワインを造ることではなく、偉大なワインを愛してくださる消費者の方々に、飲んで楽しめるものを贈ること」を信念としており、2006年にはシャトー・マルゴーから醸造責任者、栽培責任者を迎え入れました。
こうしてエレガンスやフィネスをより重視する新しいシャトー・カロン・セギュールへと変化してきており、近年のシャトー・カロン・セギュールは「サン・テステフにおけるシャトー・マルゴー」と評価されています。
シャトー・カロン・セギュールのワイン
シャトー・カロン・セギュールは長い歴史を持っており、これまでにリリースされたワインも数多く存在します。
砂礫と鉄分の多い石灰質土壌を主とした広大な畑は、タンニンがどっしりした風格が大きな感じのワインを生んでおり、シャトー・カロン・セギュールの特徴にもなっています。
シャトー・カロン・セギュールのワインの飲み頃は収穫後から8年~30年とされています。
その中でも1960年から1981年までのワインは、1966年と1975年を除いて酸化され、果実味もなく、これは醸造上の欠陥によるものとされ、出来の良くないワインと言われています。
1982年以降、シャトー・カロン・セギュールのワインは本来の姿を取戻し、1989年、1990年、1998年は上等なワインと評価され、1995年、1996年、2000年は桁外れのワインを造り出しました。
このようにシャトー・カロン・セギュールのワインは、スタイルこそ大きく異なっていますが、コス・デストゥルネルやモンローズに迫るほどのものとなってきています。