シャトー・ル・パンは、ポムロールで最もエキゾチックで華やかなワインと言われています。ポムロールよりサン・テミリオンを連想させるガレージワインの先駆け。
分類 | 赤ワイン |
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タイプ | フルボディ |
ブドウ品種 | メルロー |
生産国 | フランス |
地方 | ボルドー |
地区 | ポムロール |
シャトー・ル・パンについて
ヴィユー・シャトー・セルタンを所有するティアンポン家が、隣接した小さなシャトーを手に入れた事からその歴史は始まりました。
ちなみにシャトー・ル・パンという名称は畑に一本松があった事に由来しています。
偉大な豊かさと威厳に富んだペトリュスらしいワインを造ることを目指していましたが、当主であったジャック・ティアンポンはシャトーを購入した事により、手元に残ったお金はステンレス製タンクが一つとフレンチオークの樽を買うのがやっとという状況でした。
そのため、ワインの二次発酵は樽で行う事になり、その結果生み出されたワインは素晴らしい出来栄えとなり、今では樽で二次発酵を行う事はワイン造りの主流となっています。
こうして1979年~1981年には毎年少量のワインが生産され、1982年がシャトー・ル・パンとして初リリースとなりました。
このワインが10年間で伝説のワインへと成長し、価格も高騰している事から「ポムロールの奇跡」「シンデレラワイン」などと呼ばれています。
ちなみにシャトー・ル・パンの畑では、1924~1979年までマダム・ルビーという人物が所有しており、当時はポムロールのジェネリックワインとして売られていたそうです。
シャトー・ル・パンの畑
シャトー・ル・パンの畑は2haととても狭く、その作付面積はメルロ92%、カベルネ・フラン8%となっており、年間生産量が8000本しかありません。
そのため、小規模生産となっている事から「ガレージワイン」と呼ばれています。
また、ポムロールの中でも鉄分豊富な砂利質の土壌を持っており、畑自体も肥料をわずかに加える程度という高いポテンシャルを持っています。