近年では様々なワイン評論家から高評価を受けているシャトー・ランシュ・バージュは、黒果実系の濃密な香りに西洋杉や樽のニュアンスも感じられジューシーな口当たりが特徴となっています。
メーカー・ ブランド |
シャトー・ランシュ・バージュ |
---|---|
分類 | 赤ワイン |
ブドウ品種 | カベルネソーヴィニヨン |
生産国 | フランス |
地方 | ボルドー |
村 | ポイヤック |
シャトー・ランシュ・バージュについて
シャトー・ランシュ・バージュはメドック格付け第5級のシャトーで造られるワインです。
シャトー・ランシュ・バージュという名称は、シャトーとセラーの建つ高台の名と、17世紀から18世紀にかけてシャトー・ランシュ・バージュを所有していたアイルランド移民の子トーマス・リンチの名からとったものです。
北側にシャトー・ムートン・ロートシルトとシャトー・ラフィット・ロートシルト、南側にシャトー・ピション・ラランドとシャトー・ピション・バロン、シャトー・ラトゥールがあり、その中間にシャトー・ランシュ・バーシュの畑があります。
そのため、格付けが上のシャトーよりも高値で取引される事があり、別名「5級のラトゥール」と呼ばれています。
セカンドワインのエコー・ド・ランシュ・バージュと、白ワインのブラン・ド・ランシュバージュも造っており、こちらも高い評価を受けています。
シャトー・ランシュ・バージュの畑
シャトー・ランシュ・バージュの畑の作付面積は、カベルネ・ソーヴィニヨン73%、メルロ15%、カベルネ・フラン10%、プティ・ヴェルド2%となっており、収穫は全て手摘みで行われています。
また、選果はブドウ畑の中で行い醸造所に運んできた後は、除梗・破砕をしてからタンクの中にポンプを使ってブドウの粒を搬入するというシャトー・ラフィット・ロートシルトと同じ方法をとっています。
シャトー・ランシュ・バージュの歴史
シャトー・ランシュ・バージュは17世紀から18世紀にかけて所有者であったトーマス・リンチが売却した後、何人かのワイン商の手に渡りましたが、1937年に現在の当主ジャン・ミシェル・カーズの祖父であるジャン・シャルル・カーズが買取りました。
ジャン・シャルル・カーズはすでに当主としても醸造家としても有名な人物で、サン・テステフのブルジョワ級でも筆頭クラスのシャトー・レ・ゾルム・ド・ペズの運営を行っていました。
その後、ジャン・ミシェル・カーズの父であるジャン・アンドレ・カーズが引き継ぎ、ついに現当主であるジャン・ミシェル・カーズが引き継いだ時から失敗作が続くようになります。
これは古い木製の槽が衛生上の問題を起し、気温の低い年、高い年ともに発酵温度を適切に制御できない状態だった事が原因でした。
この事をきっかけに新しいスタイルを試しながら、1980年に大型のステンレス槽を25基導入し、高い品質のワインを生み出すようになりました。
シャトー・ランシュ・バージュはジャン・ミシェル・カーズによって大幅な設備の近代化を行いましたが、ワイン造りの基本的な考え方は変わらず、一時離れてしまったファンも再びシャトー・ランシュ・バーシュの虜となり、現在に至ります。