ムルソーは、金の一滴と称される美しい輝きが有名な、ブルゴーニュの三大白ワインの1つです。
若いワインは、味の骨格がしっかりとしているので男性的な印象ですが、熟成していくとミネラルや果実味、酸がバランスよく味わえます。
メーカー・ ブランド |
ムルソー |
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分類 | ワイン |
ブドウ品種 | 白ワイン |
生産国 | フランス |
生産者名 | ジャン・フランソワなど |
ムルソーについて
ムルソーはピュリニー・モンラッシェ、シャサーニュ・モンラッシェに並びブルゴーニュ最高の白ワインの一つとして、世界中の白ワインの中でも抜群の人気を誇っています。
ムルソーという名称は「ハツカネズミのジャンプ」というラテン語に由来しており、コート・ド・ボーヌ地区において、最も面積の広いアペラシオンとして21区画ものプルミエ・クリュから非常に質の高い白ワインを安定的に産出しています。
もともと赤ワインの産地として知られていたのですが、19世紀の半ばにはすでに白ワインの銘醸地として名声を高めていました。
アメリカ独立宣言の起草者として有名な第3代大統領トーマス・ジェファーソンも「黄金の滴」という名のムルソー・グット・ドールが一番のお気に入りだったため、ブルゴーニュファンの多いアメリカでも特に人気が集中しています。
ボリューム満点のたっぷりとした飲み応えは、普段はあまり白ワインを飲まないという人でも好んで飲むと言われています。
また、一般的に樽の材料になる木材を、炎で炙って曲げて樽を作るのに対し、ムルソーでは蒸気を使って樽材を曲げていく伝統的なやり方で、かなり控えめな樽香のワインが目立ちます。
ムルソーの畑について
ムルソーはブルゴーニュのワインですので、同じ銘柄であっても複数の生産者が存在し、コシュ・デュリ、コント・ラフォン、ドメーヌ・ミシュロ、フランソワ・ミクルスキなどワイン評論家たちから高い評価を受けている名門ドメーヌが知られています。
そんなムルソーですが、ペリエール、ジュヌヴリエール、シャルムなどの畑がありますが、どれもグラン・クリュ(特級畑)ではありません。
グラン・クリュに指定する話が持ち上がった区画もありましたが、グラン・クリュになると税金が高くなってしまう事が懸念され、プルミエ・クリュ(1級畑)に留まったというエピソードが残されています。
このようにムルソーはグラン・クリュではないからこそ、グラン・クリュの品質を持ちながらもお買い得な金額で購入できる所にも人気が集まっているのです。
ムルソーの畑はソーヌ川に沿ったコート・ドール渓谷の東向き斜面に立地しており、標高230~360m、東向きのなだらかな斜面にシャルドネというブドウが育てられています。
白色の泥灰土を含んだ石灰岩層の土壌は、シャルドネの栽培に最適とされ、ムルソーの畑からは良質なブドウが生まれ、各生産者たちはそれぞれの技術を用いてワイン造りを行っています。