ウイスキーボトルのラベルをみると、例えば「12年」「1969年」など年数を表す数字が表示されていますが、これは何を表しているのでしょう?ウイスキーのラベルには、銘柄名のほか、熟成年数、蒸留した年など様々な情報が記されています。
ウイスキーにとって「熟成」は、まろやかな芳香と独特の香味をもたらし、無色透明の液体から輝く琥珀色に変身させてくれる大切な工程です。したがって、ウイスキーの熟成年数は、そのウイスキーを表現する非常に重要な要素のひとつです。
ウイスキーラベルの熟成年数の表記には「12年」と日本語でかかれたものや、単に数字だけ「12」と書かれたもの、あるいは「Aged 12 Years」「12 Years Old」と表されているものもあります。
ブレンデッドウイスキーの場合の熟成年数の表記は?
ウイスキーのタイプには原料と蒸留方法の違いなどによりモルト、グレーン、あるいは原酒をブレンドして製品化したブレンデッドに大別されますが、その多くは、ブレンダーにより、貯蔵年数の異なる複数の原酒が使用されています。
異なる複数の熟成年数の原酒をブレンドしたウイスキー場合、「ブレンドしたもののうち、最も熟成年数の若いものの年数をもって当該ウイスキーの熟成年数とする」と、「ウイスキーの表示に関する公正競争規約」にて定められています。
例えば、熟成年数が「12」と表記されているものであれば、最も貯蔵年数の少ない原酒が12年ということになり、そのウイスキーには12年以上の原酒が使用されているということを示しています。
ウイスキーを熟成させる樽は、ひとつひとつの樽にそれぞれ熟成の頂点がありますので、熟練したブレンダーがその樽の頂点を見極めて、ブレンドし製品化しています。
熟成年数のほか「1969」などと表示されている数字は、何年に蒸溜したかということを示しています。
ボトルによってはDistilled in 1969(=蒸留年1969年)とラベル表示されているものもあります。
他に、Bottled in 1990=ボトリング1990年と瓶詰めした年数を表記しているものもあります。
また、「マチュレーションピーク(Maturation peak)」という味・香りともに最もバランスのよい円熟点に達した状態である”熟成のピーク”を表記しているものもあり、「ミドルトン・ヴェリーレア(MIDLETON VERY RARE)」はその代表的な例となっています。
ウイスキーのラベルに書かれている数字の見方がわかれば、選択の幅も広がりますね。