ワインのボトルやコルクにはどんな種類があるでしょうか? ワインボトルの場合、ボトルの形が生産地や生産者の特徴を表しています。
ワインボトルの形は主に、ボルドー型、ブルゴーニュ型、フルート型の3種類があります。生産地で使用するボトルの形が決まっている場合もありますが、生産者がワインのスタイルに応じて形状を使い分けたり、産地固有の個性的なボトルが用いられる場合もあります。
いかり肩が特徴で、澱がボトルの肩の部分に溜まるようになっています。主にフランスのボルドー地方で使われてきた形状で、ブドウの使用品種はカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロなどに使われます。
なだ型のボトルで、主にフランスのブルゴーニュ地方で使われる形状です。多くは澱が出にくいワインに用いられ、ブドウの使用品種は、シラー、ピノワールなどに使われます。
フランスのアルザス地方で使われるスマートな形状のボトルです。ドイツ各地でも使われるので、ドイツ型ともいわれます。ブドウの品種はリースティングやピノ・フランなどが使われます。
その他のワインボトル
ドイツのフランケン地方によくみられる、丸い袋状の扁平なボトルです。横にして積み重ねにくいことから、近年はドイツタイプのボトルに移行してきています。
イタリアのキャンティ地区のワインを広めようと考え出されたボトルです。藁苞(わらつと)を巻いた丸みのあるボトルで、お土産として人気が高い形状です。
ワインボトルの底の窪みは?
ワインボトルの底に窪みがありことが多いですが、これはパント、もしくはキックアップと呼ばれるものです。お椀型のへこみであるパントがあることによってボトル内で舞いやすい澱が瓶底に集まるので、ワインの味わいを楽しめるといったメリットがあります。
澱の多いワインであればあるほど、窪みの深いボトルが使われます。
ワインのコルクは、天然コルク、圧縮コルク、合成樹脂コルクの3種類があります。
天然コルク…コルク樫の樹皮を年輪約10年分剥がし、円筒状に型抜きしたもの。
圧縮コルク…コルククズを集めて円筒状に固めたもの。
合成樹脂コルク…新世界のワインを中心にコルクの代用品として用いられる。
天然コルクは、気密性に優れた天然素材で、比較的高価ですが、時折ブショネと呼ばれる不良コルクによる刺激臭が発生することもあり、スクリューキャップなど様々な代替栓も登場しています。
スクリューキャップは、近年オーストラリアやニュージーランドなどで広まっています。スクリューキャップは気密性・安全性など、ワインの栓としての性能は優れており、安価なワインだけでなく1万円以上のワインにも使われる場合もあります。