ブレンデッドウイスキーのベストセラーといわれるのがバランタイン(Ballantine’s)です。
輸入ウイスキーの価格が非常に高かった時代、バランタインといえば「超」がつく高級品としてウイスキーファン垂涎の的の品でした。
バランタインシリーズの起源は1869年です。創業者のジョージ・バランタインはスコットランドのローランド地方の農家出身で、13歳のころより食料品店で修業を積み、18歳で独立、食料品と酒を扱う小さな店を構えました。
これがバランタインの前身となりますが、1853年に、アンドリュー・アッシャーが世界初のブレンデッドウイスキーを開発すると、それに刺激を受けたジョージ・バランタインは、自らがブレンダーとなり、ブレンデッドウイスキーの製造に取り組み、1869年よりウイスキービジネスを始めます。
その後1895年には、英国ヴィクトリア女王より王室御用達のお墨付きを得るまでとなりました。
1919年には創業者ファミリーの手から経営権を離れ、1936年にはカナダのハイラム・ウォーカー社が買収、現在はペルノ・リカール傘下のジョージ・バランタイン&サンによって製造・販売されています。
日本では、サントリーがバランタインの輸入・販売を行っています。
ヨーロッパで飲まれるウイスキーの3本に1本はバランタインという、現在でも高い人気を誇るバランタインにはいくつかのラインナップありますが、共通している特徴としては「スイート」「フルーティ」「ラウンド(まろやか)」「ソフト」という4つがあげられます。
このバランタインの芳醇な風味は、様々な原酒が使われています。例えばもっとも一般的な銘柄である「ファイネスト」には57種類のモルトと4種類のグレーンが厳選され、ブレンドされています。
バランタインの主なモルトには、強烈なスモーキーさの「アードベック」、ヨードのような薬品くささという独特の風味を持つ「ラフロイグ」、スマートで上品な軽い味わいの「ミルトンダフ」、ふくらみのある甘みが特徴の「グレンバーギ」などが使われています。
バランタインの原酒を主に蒸溜しているのは、ハイランド・スペイサイドのミルトンダフ・グレンリベット、アードモア、グレンタッチャー、トーモア、ハイランド東部のグレンカダム、アイラのラフロイグ、グレーン原酒工場のダンバートンとストラスクライドといった蒸溜所です。
バランタイン30年
30年の長期熟成されたエレガントな香りと、複雑で、やわらかく芳醇な味わいのバランタインの最高峰のブレンデッドウイスキー。
バランタイン21年
最低でも21年以上熟成させたウイスキー原酒を、40種以上ブレンドしてつくりだされた超長期熟成タイプのウイスキー。
バランタイン17年
1937年の誕生以来 “ザ・スコッチ”として称えられ、世界中のウイスキー通に垂涎の的とされる類まれな逸品。
バランタイン12年
スコットランドのスペイサイド、ハイランド、アイラ、ローランド地方の厳選されたモルト原酒、グレーン原酒を40種類以上使用したブレンデッドウイスキー。水割りにあうようにつくられている。
バランタイン・ファイネスト
40種類以上のシングルモルトを巧みにブレンドし、バランスの良い香味と、どこまでも豊かで滑らかな風味をもつ。
バランタイン・マスターズ
長期熟成モルト原酒と軽やかなグレーン原酒をブレンドしたもので、オレンジや梨のように甘くフルーティな香味と滑らかな口当たりが特長。
ロイヤルブルー12年
先代のマスターブレンダー、ジャック・ガウディと、マスターブレンダ-、ロバート・ヒックスが長年にわたる経験を傾け、日本人に合わせて約50種のモルト原酒をブレンドした日本だけの限定販売品。
1995年 IWSC国際酒類品評会でベスト・ブレンデッドウイスキー賞を受賞した。
ジョージ・バランタイン
ジョージ・ロバートソン
ジャック・ガウディ
ロバート・ヒックス
サンデー・ヒスロップら