フランス南西部のワインの世界的な首都・ボルドー。 フランスの一大ワイン産地ボルドーには、公式に決められた格付け(ランク)があります。第1級に格付けされているシャトー(ワイン生産者・醸造所)は5つあり、この5つのシャトーのことをボルドー5大シャトーといいます。
このフランス ボルドーのメドック地区の格付けは1855年ナポレオン3世の要請により制定されました。1855年のパリ万国博覧会においては、「シャトー・ラフィット・ロートシルト」「シャトー・マルゴー」「シャトー・ラトゥール」「シャトー・オー・ブリオン」の4つのシャトーに第1級の称号が与えられています。その後1973年に1度だけ改定され、「シャトー・ムートン・ロートシルト」がメドックの2級から1級に昇格しました。
この「シャトー・ラフィット・ロートシルト」「シャトー・マルゴー」「シャトー・ラトゥール」「シャトー・オー・ブリオン」「シャトー・ムートン・ロートシルト」という、5つの世界トップクラス・シャトーを指して、ボルドーの5大シャトーといいます。
Rothschildとは、かの有名なロスチャイルド家のことで、日本ではロスシルドやロッチルドと呼ばれることもあります。シャトー・ラフィット・ロートシルトは、1855年の公式格付けで、グランクリュ(特級)の筆頭に格付けされた、別格中の別格です。数十年の熟成の後に開花する極上のエレガンスと繊細さ、そして精気を備えたシャトー・ラフィットのワインは、リシュリュー元帥(1585年~1642年)に「オリンポスの神々の霊薬にも匹敵する」とまで称えられました。 年間15,000~25,000ケースがシャトー・ラフィット・ロートシルトとして売られ、それ以外の1万~2万ケースはセカンドラベルの「カリュアド・ラフィット・ロートシルト」として売られます。
1855年の公式格付けでシャトー・ラフィット・ロートシルトと頂点を競いあった名シャトーです。1970年代初頭までは、「ワインの女王」と呼ばれるメドックの赤ワインの中でも最も女性的なワインとして名声を博していました。1977年にメンツェロブロス家の所有となり、有名なポール・ポンタリエが醸造責任者となってからは、男性的な側面を全面に出すようになり「ヒゲのある女王」などと形容されるようになりました。作家ヘミングウェイがこよなく愛したワインとしても知られています。セカンドラベルは「パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴー」です。
塔を意味するLa tourを名にもつシャトー・ラトゥールは、ボルドーで最もたくましいワインのひとつです。前世期末までは、5大シャトーの中で常に最も早くブドウの収穫を始め、そのため、力強い酸味と荒々しいほどに濃密なタンニンを特徴としています。かつては熟成にも気の遠くなるほどの期間を要していましたが、近年は「まろやかさ」と「魅惑的な果実味」を付与するため、収穫を遅らせる傾向にあり、熟成も早くなっているといいます。セカンドラベルはレ・フォール・ド・ラトゥール(Les Forts de Latour)、サードラベルはポイヤック(Pauillac)です。
白く輝く屋敷のようなシャトーが特徴的なシャトー・オー・ブリオンは、ボルドーで最も早く名声を確立したシャトーです。そのため、本来はメドック地区が対象だった1855年の格付けで、地区外にもかかわらず、第1級にあげられています。ワインの産地名のグローヴ(小石)からも推測されるように、きわめてミネラルに富んでおり、葉巻やなめし革、スパイスなどをイメージさせる独特の香りを持っています。そのため通好みのワインともいわれています。セカンドラベルは2007年からル・クラランス・ド・オー・ブリオン( Le Clarence de Haut Brion)という名で売られています。
はじめて、ブドウの生産から瓶詰までのワイン造りのすべての工程を行ったシャトーとしても知られていますが、1855年の格付けでは第1級を逃しています。1920年にこのシャトーの経営を任せられた弱冠20歳のフィリップ・ド・ロートシルト男爵は、この格付けに激しい怒りを抱き、徹底的な品質向上と大胆なマーケティング戦略を開始しました。1945年にピカソに始まるアートラベルもそのひとつです。1973年には晴れて第1級に格上げされました。セカンドラベルはル・プティ・ムートンです。 高価買取が期待できるシャトー・ムートン・ロートシルト~アートラベル 1945年のピカソに始まったシャトー・ムートン・ロートシルトのエチケット(ラベル)はアートラベルと呼ばれ、毎年著名な画家に依頼し描かれることでも有名です。1970年のシャガール、1975年はウォーホルのほか、キースへリング、バルテュスなど著名な画家が多く起用されており、日本人でシャトー・ムートン・ロートシルトのアートラベルを描いたのは、堂本尚郎と出田節子(クロソウスキー・ド・ローラ・セツコ)の2人のみです。
堂本尚郎:京都市出身の洋画家、文化功労者。日本画家堂本印象の甥
出田節子:1993年のムートンのアートラベルを担当したバルテュスの妻
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