気候は温暖、ワイン造りには恵まれた環境のイタリアワインの歴史はフランスより古く、紀元前6世紀、古代ギリシャ人によってもたらされました。
イタリアでは全20州で個性的なワインの生産が行われています。金額的には手ごろに飲めるワインから、バローロやバルバレスコなど、フランスワインと匹敵する高級ワインもあります。
バローロ:ピエモンテ州でネッビオーロ種から造られる長期熟成型の赤ワイン。イタリアを代表するワインの王様といわれる。
バルバレスコ:ピエモンテで造られる長期熟成型の赤ワイン。王のワイン:バローロが王のワインといわれるのに対し、バルバレスコは女王のワインと呼ばれる。
イタリアワインは、紀元前12世紀以前には南イタリアなどでブドウ栽培が始まり、紀元前8世紀の古代ローマ時代にはすでにワイン造りの製法が確立していたとされています。ローマ帝国の繁栄と共にワイン文化が栄えていき、その後、フランス・スペインなどのヨーロッパ全域に広がっていったといわれています。
そんな長い歴史を持つイタリアワインですが、コストパフォーマンスが非常に高く、ワインは日常的な飲み物という位置付けにあります。
イタリアワインは一部銘酒を除けば、ほとんどが地場で消費されており、高級なイメージのあるフランスワインに比べ、イタリアワインは国際市場でも評価が付きづらく、価格もフランスよりも随分低く抑えられていました。
しかし、1970年代にはイタリアでも近代化がおこり、現在では先行するフランスワインの銘酒と比肩するものも多く現れるようになり、ワインの生産量・輸出量でフランスと拮抗するほどに成長しました。
イタリアワインの地場ブドウ品種
白ワイン用
トレッピアーノ
マルヴァジア
コルテーゼ
ピノ・グリージョ
ガルガーネガ
赤ワイン用
ネッピオー
サンジョヴェーゼ
バルベラ
ドルチェット
プリミティーヴォ
アリアニコ など
イタリアワインの格付けは、かつて1963年制定時は指定地域優良ワインにDOCG(統制保証付原産地呼称ワイン)、DOC(統制原産地呼称ワイン)と、日常消費用ワインにIGT(地域特性表示ワイン)、VdT(テーブルワイン)という四分類でしたが、高品質ワインがVdTにランク付けされるなどの問題が度々指摘され続けていました。2009年に改定され、現在はDOP(保護生産地呼称ワイン)、IGP(保護地理表示ワイン)、VINO(VdT 地理的表示のないワイン)の3段階とDOP、IGP、VdTの三分類となっています。
イタリアワインの生産者として、「イタリアワインの帝王」の地位を不動ものとしているGAJA。
ワイナリーの創立は1859年、3代目ジョヴァンニの代に、バルバレスコが高い評価を受けたことによってイタリアワインの最高峰に君臨しています。
4代目アンジェロ氏の代ではピエモンテの伝統的なワイン造りを守りつつ、革新的な設備や技術を取り入れるようになり、伝統を重んじる中にもモダンテイストを感じさせるワインが多くつくりだされています。
ランゲ・ソリ・サン・ロレンツォ
バルバレスコ等
バローロはワインの王様と呼ばれますが、そのバローロの王様とも呼ばれるのがピエモンテ州のジャコモ・コンテルノです。
1900年にジャコモ・コンテルノがワイナリーを設立、1970年代のバローロ革命期を経てもなお、伝統的な大樽を使った熟成や、ノンフィルターで行う瓶詰めなどバローロ造りにこだわりを続けるこだわりの造り手です。
バローロ・モンフォルティーノ・リゼルヴァ
バローロ・カッシーナ・フランチャ等
一切の妥協を許さない、イタリア最高峰のメルローの一つです。
イタリア中西部トスカーナに、名門フィレンツェ・アンティノリ伯爵家の次男マルケーゼ・ロドヴィコ・アンティノリにより1981年に創業されました。
そのウルトラ・プレミアムワインであるマッセートはイタリア国内最高峰を付ける銘柄です。 技術改革にも積極的でメルローの魔術師と呼ばれるミッシェル・ロランをはじめとする優秀な人材を開集めています。
マッセート
ボルゲリ スーペリオーレ
レ・セッレ・ヌオーヴェ等
ビオンディ・サンティの創業は1888年、ブルネッロの生みの親ともいわれるフランコ・ビオンディ・サンティが手掛けた幻のワインです。
フランコ氏によってブルネッロの品種改良に努め、幅広いプロモーションを行った結果、当初76haしかなかった栽培面積を2100haにまで拡大し、現在の地位を確立しました。
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ・リゼルヴァは、 優良年のみ、樹齢25年以上の樹からとれるブドウのみを用いて造られる比類ない気品を兼ね備えた1本です。
テヌータ・イル・グレッポ・レゼルバ・ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ・リゼルヴァ等