カリフォルニア・プレミアムワインのいろいろ

2017.4.29

カリフォルニア・プレミアムワインのいろいろ

ワインといえば、ボルドーやボージョレーなど有名ワインが名を連ねるフランスを思い浮かべる方が多いかもしれませんね。世界にはフランス・ワイン以外にも、ワイン愛好家の垂涎の的となっているおいしい、高価なプレミアムワインがあります。

世界第４位の生産量を誇り、アメリカワインの約90％を産出する一大産地であるカリフォルニアワインは、かつてはテーブルワインとの見方をされていましたが、フランスからブドウの樹が輸入できるようになったことを機に、1990年以降は上質化、高級化が図られ、秀逸なワインが数多く生まれるようになりました。

ここでは、代表的なカリフォルニアのプレミアムワインをいくつか紹介します。

ハーラン・レッド

カリフォルニアの高級ワインは北部のノース・コースト地方、特にナパやソノマの地区で生産されますが、このノース・コーストで生まれた、世界に誇るプレミアムワインがハーラン・レッドです。

ハーラン・レッドの原料は主に、フランス・ボルドーの赤ワインと同じ、カベルネ・ソーヴィニオン種が使われています。

このボルド―系の最高級ワイン・ハーラン・レッドを造りだしたのは、ハーラン・エステートというワイナリーです。不動産ディベロッパーとして大成功した人物が「アメリカで最上のワインをつくる」との意思のもと、忍耐強く手入れをしながらブドウを栽培し、1990年にワイン業界にデビューします。

ハーラン・レッドはリリース直後からカルトワインの称号を与えられ、パーカーポイント100点を5回も獲得し、著名な評論家や鑑定家、メディアから絶賛されました。ハーラン・レッドは、ブドウの収穫量もワインの生産量も非常に少ないこともあり、伝説的存在のカルトワインともいわれています。

スクリーミング・イーグル

スクリーミング・イーグルは、不動産ブローカーでもあるオーナージーン・フィリップス女史と、”ワイン界のファースト・レディ”と称されるカリスマ醸造コンサルタントのハイジ・バレット女史というコンビがつくりあげた、ナパ産カルトワインの代表作です。

スクリーミング・イーグルはいかり肩のボトルに、ワシを描いた小さなラベルが目印です。

スクリーミング・イーグルは、世界最高峰のカベルネ・ソーヴィニヨンのひとつで、1992年に僅か24haの小さな畑からファーストヴィンテージとなるワインをリリースし、いきなりのパーカーポイント99点獲得、その後も、2度の100点満点を獲得し、瞬く間にスクリーミング・イーグルの名を世界に知らせ渡ることとなりました。

2000年のオークションで、スクリーミング・イーグルのマグナムボトルに、当時で5,000万円以上の価格が付いたこともあり、入手困難なカリフォルニア・ワインとしての地位を確立しました。年間生産量が非常に少なく、限られた顧客にのみ販売されるため、その稀少性から、価格は天井知らず...究極のコレクターズアイテムといわれています。

オーパス・ワン

”作品第一番”を意味するオーパス・ワンは、フランス・ボルドー1級のシャトーのシャトー・ムートン・ロートシルトのフィリップ伯爵と、アメリカ・カリフォルニアワインのパイオニア・モンダヴィ社がタッグを組んで造り上げられたプレミアム・ワインです。

このアメリカとフランスのつくり手が「最高品質かつ他に類を見ないワインを造る」という夢のもと、カリフォルニアのナパ・バレーに、ジョイントベンチャーとして、1980年に誕生しました。

オーパス・ワンは、カベルネ・ソーヴィニヨンを主体とし、近代的な大タンクでワインを製造してきたモンダヴィ社が、昔ながらの手造りにより生み出した複雑でバランスのとれたボルドーブレンドの赤ワインです。オーパス・ワンのラベルには、モンダヴィとロートシルトの横顔シルエットが描かれており、カリフォルニアで造られるボルドータイプのワインとして一番人気の銘柄です。