蒸留所から樽で買付け、独自に熟成させて瓶詰するボトラーズブランド。現在は数多くのボトラーズブランドがあり、それぞれに優れたオリジナルボトルをリリースしています。
今回は、個性豊かなボトラーズブランドの中でも人気のゴードン&マクファイルを紹介します。
最も有名なボトラーズブランドといえば、もともとはスコットランドの高級食料品店だったゴードン&マクファイル(Gordon&MacPhail)です。
戦前からモルトの樽を買い集め、1930年代から1950年代の樽を現在も多数所有しているという老舗のインディペンデントボトラーです。
創業当初から、グレンリベットやストラスアイラ、マッカラン、ロングモーン、リンクウッド、モートラックなどの有名な蒸留所と深い関係にあり、原酒在庫の豊富さは随一で、樽の総保有率は17000樽以上に及ぶといわれています。
加水には南エルギンのグレンラトリックのやわらかい水を仕様し、ゴードン&マクファイルの優れた熟成技術とブレンド技術により、オフィシャルボトルにはない個性ある味わいのモルトを次々にリリースしています。
ロングモーン 1964 ケルティックラベル…老舗ゴードン&マクファイルならではのシェリー樽で40年を超える長期熟成ボトル。ベストオブベストともいえる超良質の樽のみを特別にボトリングするケルティックシリーズの中でも、モルトファン垂涎の逸品。
コニサーズ・チョイス…鑑定家の選定という意味のコニサーズ・チョイスはゴードン&マクファイルの歴史をつくった代表的なシリーズ。リリースの少ない蒸留所銘柄や、閉鎖された蒸留所のものなどレアなボトルが多く揃っている。
ボトルラベルは古地図の図柄で統一されていたが、近年ラベルデザインが変わり、現代的なラベルに変更された。
レアヴィンテージ…創業以来リリースされてきた、まさにゴードン&マクファイル社の中核となるシリーズ。古くは1930年代に蒸留されたものまであり、厳選した樽をより長く熟成させることに尽力してきたゴードン&マクファイルだけができうるシリーズといえ、そのほとんどが、第二次世界大戦下における蒸留制限により、大変稀少性が高くなっている。