日本では、イタリアで製造されるスパークリングワインを一般的にスプマンテと呼んでいます。
スプマンテ(Spumante)はイタリア語で「発泡性の」という意味の言葉で、イタリア語で「微発泡」「半発泡」以外のスパークリングワインを指してスプマンテという一般名詞が使われます。
イタリアのスパークリングワインの魅力は瓶内二次発酵のものばかりでなく、タンク内二次発酵によるものなど、個性ある様々なものがあり、高級志向からカジュアルまで幅広い用途に対応しています。
代表的なイタリアのスパークリングワインは以下の通りです。
シャンペンに比肩するといわれるフランチャコルタは、ロンバルディア州東部のイゼオ湖畔で造られています。フランチャコルタの始まりは、1960年代からで、アルプス前山地帯の寒冷気候が葡萄をゆっくりと熟成させるため、果実味の豊かさが特徴です。イタリアではスパークリングワインの専門DOCG(イタリアワインの中でも法的に最上位に分類されるもの)と認定されているのは、1995年からフランチャコルタのみです。
栽培品種はシャルドネとピノ・ブラン、ピノ・ノワールです。フランチャコルタは瓶内二次発酵と長期瓶内熟成により、きめ細やかさと深みのあるエレガントな味わいで、品質面でイタリア最高峰として讃えられています。
ピエモンテ州南部の丘陵地で造られるアスティは、微発泡・甘口で人気のスパークリングワインです。
モランド社が19世紀後半にワインビジネスを開始し、アスティは1970年代に大流行しました。
タンク内二次発酵の特徴を活かし、若々しい果実味をそのまま瓶詰めした甘口スパークリングワインの代表格です。
プロセッコは、ヴェネト州北西部と一部フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州西部で造られます。
軽快な味わいのプロセッコは、近年、イタリアばかりか日本でも大人気です。プロセッコは、従来、品種を意味していましたが、産地のブランド化を図るため、2010年に品種はグレーラに改名されました。
トレンティーノ・アルト・アディジェ州には巨大製造会社が集まり、イタリア国内随一の生産地を形成しています。瓶内二次発酵による本格派を手掛け、量産品から高級品まで多彩なラインナップとなっています。この他、オルトレポ・パヴェーゼ・メトード・クラッシコなどのスプマンテも注目されています。
●その他のイタリアのスパークリングワイン
アストニア
アダミ
アバテ・ネロ
アンティカ・フラッタ
アンティノリ
ヴァッレベルボ
ヴェッツォーリ
エンリコ・ガッティ
カ・デル・ボスコ
カルペネ・マルヴォルティ
ガンチア
コッラヴィーニ
コンタディ・カスタルディ
サンテロ
チンザノ
ディスペンサ・ベガレッリ
デコルディ
トスティ
バルビノット
フェッラーリ
フェルゲッティーナ
フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ
フォルミージネ・ペデモンターナ
ベラヴィスタ
ベルサーノ
ボッテガ
ボルゴ・デル・プリンシペ
マルティーニ
メディチ・エルメーテ
ルッジェーリ
レ・コンテッセ ロータリ など