ワインはデリケートな飲み物で、光や温度、振動、強い匂いなどにも弱く、日本の気候はワインにとっては過酷といわれます。
ワインを買い揃えるなら、保存にも気を遣い、ワインセラーで適切に保存しないと折角のワインも劣化してしまいます。
ワインの保存に理想の環境は、温度が12~14度、湿度は70~75%で、安定していることが重要です。
このワインの理想的環境を、家庭で見つけるのは難しいですが、専門家によれば、一番手軽で効果的なのは、発泡スチロールを利用することです。発泡スチロールのような断熱性の高い箱にワインボトルを入れ、床下収納や押し入れの奥で保存するとよいそうです。
しかし、日本の夏は暑く、ワインセラーできちんと保存しないと劣化は免れません。ワインのコレクションが増えてきたり、高級ワインをいただいたりした場合は、キャビネットなどで常温保存せず、出来ればワインセラーで保存できるとよいですね。
昔はワインセラーというとかなり高価な買い物でしたが、今は家庭用のワインセラーも普及しており、気軽に手に入るようになってきています。
ワインセラーの冷却方式は、主にコンプレッサー式、アブソープション式、ペルチェ式の3つがあり、それぞれ特徴が異なります。
ちなみにワインクーラーという言葉が、ワインセラーと同じもののように使われていますが、ワインクーラーは冷やすだけのものです。バケツ型で卓上に置いて使うタイプのものは、ワインクーラーです。
ワインセラーとワインクーラーの違いは、加湿機能があるかどうかの違いで、冷やすだけのワインクーラーとは異なり、ワインセラーは温度と湿度を一定に保つことを目的としたものです。
冷蔵庫と同様の冷却方式。消費電力も控えめで、冷却力は3つの冷却方式の中で最も大きい。日本のような暑い夏や、日常的にワインをよく出し入れするような使い方でも、庫内の温度が安定している。振動対策もしてあり、ワインの熟成に対する影響は少ない。
液体のアンモニアが水素に触れると、気化して周りの熱を奪う性質を利用した冷却方式。アブソープション式は駆動部がなく静音で振動がない。庫内にはコンプレッサーなどの出っ張り部分がなく、スペース効率にも優れる。
2種類の異なる金属の接合部に直流電流を流すと、熱の移動が起きる性質を利用した冷却方式。ペルチェ式は電流の方向や量で冷却・加熱の大小が設定でき、振動や音も少なく、温度を変化させることができる。また、モーターもないので、振動もなくワインの澱も踊らず、理想的な環境がつくれる。価格も手ごろで、比較的小型のワインセラーに適している。
ワインセラーの容量には収容本数が12本、70本、120本、206本入るものなど、サイズが様々ですが、置き場や予算に余裕があれば、想定よりひと回り大きなものを選ぶのがベストといわれています。
また、ワインセラーの置き場には、周囲に十分な放熱スペースを確保しておくことも大切です。このスペースが十分でないと、庫内が上手く冷えないことがあります。
ワインセラーのブランド
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