ブルゴーニュで最も多くのグランクリュを所有していると言われている
「ルイ・ラトゥール」。
200年以上続く家族経営のブルゴーニュを代表する造り手です。
「ルイ・ラトゥール」はコルトン・シャルルマーニュの
生みの親でもあります。
19世紀、研究用として新大陸アメリカに自生する新たな葡萄として
輸入したものに、害虫であるフィロキセラ(葡萄根のアブラムシ)が
付着してついてきてしまいました。
これは、現在では他国から動植物を輸入する際には
必ず念入りな検疫という作業を行いますが、
当時はそういった概念も知識も少なかったためです。
ヨーロッパには害虫である、フィロキセラが全く存在しなかったため
葡萄の木に免疫などなく、瞬く間にフランス、
ヨーロッパ中に広まり、葡萄の木を枯らせてしまい、
ヨーロッパワインは大打撃を受けることになります。
そのフィロキセラの影響で壊滅状態のコルトンの丘に、
ピノ・ノワールの代替として、シャルドネの苗木を植樹しました。
この時は後にこれがブルゴーニュの2大白ワインの一つになるなど
だれも想像していませんでした。
このような先見の明もあり、現在では「コルトンの帝王」と異名を
得るほど。
赤、白ともにコルトンを代表する銘酒として造り続けられています。
ワイン自体の少々薄いため、
色が黄金に輝きます。
香りは最初に強い樽香があり、
スワリング(ワイングラスを回す事)をしていると
アーモンドやナッツ、バニラなどの香りが次々と出てきます。
微かな蜂蜜の香りがあり、豊かで芳醇、力強い香りが特徴的です。
酸味はややマイルドで豊かです。
アルコールにより甘みが少しありますが、
13.5%とアルコールがかなり強く、腰の強いフルボディワインです。
野性的ではないのですが、新樽の香りが混じりあった
複雑でたくましい風味があります。
上品さがわずかに感じ、樽由来のタンニンの渋みも多いのも特徴。
コクと深みが兼ね揃えられボディが厚く、
バランスがとてもいいです。