サロンは生産者の独特の哲学のもとブドウの出来の良い年にだけ造られているシャンパンです。
ブドウが不作の年には生産を見合わせ、ヴィンテージが手に入った年にのみ、最上質のシャルドネの一番搾り果汁を使用して一種類のシャンパンを作るというこだわりで、年間の生産量は5万本程に限定されています。
サロン社の創業者はウジェーヌ・エメ・サロン。元々彼は毛皮商でしたが、シャンパンに惚れ込み、ついに自らの手で造り上げたのがこのサロンというシャンパンです。
当時は商品化を考えて生産していたわけではなく、自家消費と仲の良い友人に振る舞うために作っていたそうですが、評判が評判を呼び、ついにはマキシム・ド・パリのハウス・シャンパンに取り上げられました。
この当時のマキシム・ド・パリには世界中から舌の肥えた人間が集まっており、多くの紳士淑女に認められて、ウジェーヌ・エメ・サロンのシャンパンは瞬く間にその名が知られるようになりました。
サロンはブドウの出来の良い年にしか生産を行わないというこだわりから、生産開始以来わずか30余りのヴィンテージしか造られていません。
シャンパン好きにはとても名の知れたシャンパンですが、一般的にはそれほど知られていないのではないでしょうか。
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