白ワインの神様、白ワインの魔術師とも呼ばれているコシュ・デュリの歴史が始まったのは1920年頃で、初代レオン・コシュにより創業しました。
初代レオン・コシュは、当初ワイン流通の業者などにぶどうの販売を行っておりましたが、ドメーヌを創業するにあたりフランスの銘醸地ブルゴーニュ内にあるムルソー村に住みワインの生産を始めます。
しかし、1920年代のムルソーはネゴシアンにぶどうを販売する際、新樽に詰めて売ると新樽代も上乗せして買取ってくれていた事から、ぶどう販売の方が儲かった時代でした。
その為、初代レオン・コシュと2代目ジョルジュ・コシュもワインの生産より儲かるぶどうの販売を積極的に行っていました。
その後、三代目のジャン・フランソワも同じくぶどうの販売を行いましたが、ぶどう畑の拡大を最優先するようになります。
その理由は、1920年~1970年頃までの新樽はとても香りが強くそこにぶどうを入れて販売すると新樽の香りだけが残る個性のない低品質なワインが出来上がっていた事が原因でした。
この現状にずっと違和感を持ち続けていた三代目のジャン・フランソワは、健康な畑を作り健全なぶどうを栽培する為、畑作りを積極的に行いぶどうの品質を大幅に上げる事に成功します。
現在は三代目のジャン・フランソワの意思を引き継いだ息子のラファエルが醸造学や生物学などを学び2009年より正式に引き継ぎました。
コシュ・デュリが創業した頃は6つの畑でワイン作りを行っていましたが、2代目ジョルジュ・コシュや三代目ジャン・フランソワが畑の購入を続けた事により、最高で10.5haもの畑を所有していました。
ムルソー村で特級と言われるコルトン・シャルルマーニュや1級のペリエール、カイユレなど数多くの畑を所有していましたが、分益耕作の割合が年々減少している為現在は1.5haを残すのみとなりました。
日本で多く輸入されているコシュ・デュリはナルヴォーという畑のワインが中心となっています。
ナルヴォー畑から作られるワインは上品な酸味とふくよかな香りが漂い、舌触りはトロッとしていて口の中に上品な味わいが広がる1品となっています。
今回お買取りしたコシュ・デュリ・ムルソーは、1990年にボトリングされた年代物のワインですが、ラベルやコルクに汚れや傷などがなく現在の中古市場でもあまり出回っていない事から高評価でのお買取りとなりました。
いわの美術では、ワインのお買取りを強化しております。
ワインの買取では、様々な注意点がありますのでここでご説明致します。
ワインに限らずですが、お酒は一度コルクやキャップを空けてしまった物に関しては買取の対象外となります。
また、セラーや床下収納、冷蔵庫内の野菜庫などの暗く温度が一定の場所で保管されているワインはお買取り出来ますが、それ以外のリビングや台所など温度が一定ではない場所に置かれているワインはお買取りの対象外となります。
まず開封済のワインに関しては、一度コルクなど開けてしまうと発酵が止まり酸化が始まってしまう事で味が損なわれ飲めるワインではなくなってしまうのです。
また、一定の温度ではない所で保管されたワインは蒸発や酸化などが引き起こされ、その結果酸化して酸っぱくなったり、半分以上蒸発してしまう事がございます。
これらの事から、ワインは必ず床下収納やセラーなどで保管し飲む前に売却を考えましょう。
セラー保管しているワインに関してはあまりない事ですが、ラベルやボトル、コルクの状態が悪いと査定額が下がってしまいます。
特にラベルの剥がれやカビなどがございますと状態の良いワインでも査定額がマイナスになってしまいますので、汚れは拭くようにしましょう。
また、コルクが乾燥するとヒビが入り開ける時に割れてしまったり、ヒビの隙間から空気が入り酸化してしまう恐れがありますので、保管の際は横向きに寝かせて乾燥を防ぐ事が大事です。