クロアーゼについて
クロアーゼは1805年にレオン・クロアーゼによって設立されたコニャックメーカーで、コニャック地方サン・メームに位置します。
伝統と地域に基づいた独特のスタイルは豊かな味わいを生み出し、現在では世界中で認められています。
そのクロアーゼの味を決めているのがファン・ボア地区で採れるブドウで、シャンパーニュの地層に似ている石灰岩層を持つ地区の一つで、グランド・シャンパーニュ、プティット・シャンパーニュ、ボルドリー、ボン・ボア、ボア・オルディネールと合わせて6つの地区に分類されています。
ファン・ボアはその中でも4番目に優良とされている産地で、フランスの製品の品質を保証するAOC(アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ)の定めるコニャック地区の法定地域内にあたります。
クロアーゼの逸話
クロアーゼはナポレオン・ボナパルトの賞賛を受けたという逸話が残っており、その話はこういった経緯でした。
クロアーゼ家がコニャック造りを開始した1805年、まだ、クロアーゼ家がコニャック造りを本格化する前にナポレオン・ボナパルト率いるフランス軍がアウステルリッツの戦いでオーストリア軍を打ち破りました。
ナポレオン軍が勝利の余韻にひたっていた際、ナポレオン・ボナパルトが宿営地を見回しているとレオン・クロアーゼが近衛歩兵第1連隊の狙撃手として参加しており、自家製のコニャックを戦友たちに振る舞っている姿が目に留まりました。
レオン・クロアーゼに話を聞くとその自家製コニャックにはナポレオンという名称を付けているという事だったので、ナポレオン・ボナパルト自身も一口飲んでみるととても美味しかった事に感激し、「まさしくナポレオンの名に恥じぬ味わいだ」と絶賛したそうです。
これをきっかけにクロアーゼ家では本格的にコニャック造りに取り組むようになったそうです。