ポメリーの歴史
ポメリーはモエ・エ・シャンドン社と並ぶ巨大シャンパンメーカーとして知られ、所有する畑も675haと広く、シャンパーニュ地区でも最大規模を誇っています。
その歴史は1836年に始まり、ナルシノ・グレノによってシャンパーニュ地区の中心地であるランス市内に創設されました。
1856年にはルイ・アレクサンドル・ポメリーが経営に加わり、「ポメリー・エ・グレノ」と名称が変わりますが、ルイ・アレクサンドル・ポメリーが急逝してしまった事から、その妻であるポメリー夫人が経営を引き継ぐ事となりました。
ポメリー夫人は「マダム・ポメリー」と呼ばれ、イギリスのシャンパン需要に着目します。
1961年にロンドンに支店を設立し、イギリス人の嗜好に合わせて辛口のシャンパンを生み出します。
当時のシャンパンは甘口が主流で、デザート酒として楽しまれていましたが、ポメリーが生み出した辛口のシャンパンは食前酒・食中酒として楽しめるシャンパンとしてポメリーのシャンパンの需要が今までの3倍となりました。
こうしてイギリスをはじめ、ヨーロッパ各地にポメリーの名は急速に広まり、「シャンパンを造る事は芸術を造ること」というマダム・ポメリーの残した言葉を信念として、シャンパン造りに励んでいます。
ポメリーの種類
ポメリーには、ブリュット・ロワイヤル(Brut Royal)、ブリュット・ロゼ(Brut Rose)、クロ・ポンパドール(Les Clos Pompadour)、キュヴェ・ルイーズ(Cuvee Louise)、キュヴェ・ルイーズ・ロゼ(Cuvee Louise Rose)などがあります。
その中でもキュヴェ・ルイーズはポメリー夫人の娘の名前が冠されており、ポメリーが誇る多彩なラインナップにおいて、現在もっともドサージュ(加糖)が少ないブドウそのものの純粋な味わいを楽しむ事ができるプレステージ・シャンパンとして愛飲家の間で高い人気を誇っています。
また、キュヴェ・ルイーズはブドウの出来が良かった年に作られたワインのみを使用して造られ、6年以上セラーで熟成を経てから世に送り出されています。