サロンについて
サロンは毛皮商を営んでいたウジェーヌ・エメ・サロンという一介の愛飲家によって1911年に生み出されたシャンパンメーカーです。
フランスのシャンパーニュ地方にあるメニル・シュル・オジェ村に設立され、独特の哲学に基づいてシャンパン造りを行っています。
設立当初からパリきっての社交場として知られた「マキシム」でも振る舞われていたサロンのシャンパンは当時の富裕層たちを次々と虜にしていきました。
しかし、「幻のシャンパン」と呼ばれているように、ブドウの出来が良かった年のみ醸造が行われるため、創業して約100年の間にリリースされたサロンのシャンパンは37回と少なく、一回の生産量も5万本ほどとなっています。
これには理由があって、マロラクティック発酵をさせないため飲み頃に至るまで長期の熟成期間を必要としているからです。
現在、JAL国際線のファーストクラスでも提供されており、なかなか入手できないサロンのシャンパンを飲む事ができると注目を浴びています。
サロンのこだわり
サロンが他のシャンパンメーカーと差別されている理由はただ1つだけです。
他のシャンパンメーカーはノン・ヴィンテージなどのお手頃クラスのシャンパンを製造していますが、サロンはヴィンテージシャンパンのみを製造しています。
広く知られるようになった現在でも、徹底した品質管理によって最高品質のシャンパンを提供する姿勢は、創業者であるウジェーヌ・エメ・サロンの意志を受け継いでいる証拠です。
利益よりも品質を追求するシャンパンメーカーはサロン以外にも存在していますが、その中でもサロンだけは特別といっても過言ではありません。
そのため、最新ヴィンテージとなっているのは1997年にリリースされたわずか7万本で、少量生産で有名なクリュッグも年間生産量が50万本という事からも、サロンがいかに貴重なシャンパンなのかお分かり頂けるかと思います。
また、ブドウを収穫してから10年以上の歳月を経てから市場に出回るため、生産量の少なさと合わせて「幻のシャンパン」と呼ばれています。