ブラッドノックについて
ブラッドノックはスコットランドのローランド地方原産のスコッチウイスキーで、スコットランドで最も南にあるブラッドノック蒸留所で造られるシングルモルトウイスキーです。
ブラッドノックの名前は、仕込み水で使用しているブラッドノック川が由来となっています。
またブラッドノック蒸留所の近くにあるオークの森では野生のランが生育しており、UD社がブラッドノック蒸留所を所有していた時に製造された花と動物シリーズに描かれているラベルの花もランの花として知られています。
通常ローランド地方で造られるウイスキーはライトで優しい味わいと言われていますが、ブラッドノックは例外で力強くオイリーな味わいが特徴となっています。
シトラスや柑橘系の風味も感じることができ、爽やかで癖がなくバランスが取れているのでウイスキー初心者でも楽しむことができると言われています。
ブラッドノックには、8年、20年などがありますが、ブラッドノック・フォーラムと呼ばれる世界各国のウイスキー愛好家会員向けの製品もあり入手困難なシリーズとしても有名です。
ブラッドノックの歴史
ブラッドノック蒸留所は1817年にマクレーランド兄弟によって農場の一部に創業しました。
マクレーランド兄弟は農業を本業としていたのでウイスキー造りは副業とし、ブラッドノック蒸留所は冬の間だけ操業していました。
約100年間家族経営を続けていましたが、その後幾度も買収が繰り返されてオーナーが変わり閉鎖や休業を繰り返すなど消滅の危機もありましたが、レイモンド・アームストロングがブラッドノック蒸留所を買収し2000年から生産量限定でウイスキー造りを再開しました。
その一方でレイモンド・アームストロングはウイスキー造りだけではなく蒸留所の一部を開放してウイスキースクールを開校するなどウイスキー普及活動にも力を入れています。
また蒸留所のもともと製麦棟であった場所を改装し、ミュージシャンに貸出をしたり、ブラッドノック川沿いの広い敷地をキャンプ場として開放したりと、サイドビジネスにも力を入れている蒸留所としても知られるようになりました。
しかし現在ブラッドノック蒸留所は資金繰り等の理由により倒産し再び閉鎖されており、地元だけではなく世界のウイスキーファンからも今後ブラッドノック蒸留所がどうなるのか関心が集まっています。