ハーシュリザーブについて
ハーシュリザーブは禁酒法解禁後の1933年にドイツからアメリカ合衆国に渡ってきたアドルフ・ハーシュの名前が由来となっており、アメリカ合衆国ペンシルバニア州最後のウイスキーバーボンと言われています。
アドルフ・ハーシュは、叔父が買収したバーンハイム・ディスティリング社で勤務し、1974年の70歳になった時に、かつてペンシルバニア州で操業していたミクターズ蒸留所の原酒を大量に買い取りました。
アドルフ・ハーシュはその原酒を熟成させボトリングし、ハーシュリザーブとして世に送り出しました。
ハーシュリザーブの原酒を製造していたミクターズ蒸留所はすでに閉鎖しており、またアドルフ・ハーシュが買い取った原酒は全てボトリングされてしまっているので、新しく造ることができない幻のバーボンウイスキーとして大変希少価値が高まっています。
ハーシュリザーブの歴史
ミクターズ蒸留所はケンタッキー州やテネシー州よりも古いウイスキー造りの歴史を持つペンシルバニア州のシェファースタウンにて、電気も車もない昔ながらの自給自足の生活を行うアーミッシュのミクター家が1753年に創業しました。
ミクターズ蒸留所は禁酒法時代の1920年から第二次世界大戦後まで操業を停止していましたが、1950年に再稼働しミクターズ・ポット・スティル・バーボンというバーボンウイスキーを製造し販売していました。
しかしペンシルバニア州に計42ヶ所存在した蒸留所も次第に閉鎖し、ミクターズ蒸留所も1988年に操業を停止し閉鎖されました。
こうしてハーシュリザーブは、ペンシルバニア州最後の蒸留所のウイスキーバーボンとして世に知られることとなりました。