レディバーンについて
レディバーンはローランドモルトに分類されるスコッチウイスキーで、幻の3大レアモルトとしてウイスキーファンの間で知られています。
レディバーン蒸留所はグレンフィディックで有名なウィリアム・グラント&サンズ社が1966年に創業しましたが、1975年に閉鎖されるという世界の蒸留所の中でも非常に短命の蒸留所でした。
レディバーン蒸留所はもともとウィリアム・グラント&サンズ社のブレンデッドウイスキーである「グランツ」の原酒確保のために、ガーヴァン・グレーン蒸留所内に建設されました。
しかしウイスキー不況と生産過剰が重なりわずか9年という短い稼働期間で閉鎖されてしまったのと、レディバーンは当時製造されたほとんどの原酒がブレンデッド用に造られていたために、リリースされたボトルも少なく現在では非常に入手困難であり愛飲家の中で希少価値が高まっています。
レディバーンの歴史
レディバーン蒸留所が9年間という短い稼働期間で閉鎖されてしまった理由には、アメリカのウイスキー産業が関係しています。
1960年頃のアメリカではスコッチウイスキーブームが到来し、スコッチウイスキーの需要が急激に伸びましたが、大手のスコッチウイスキーメーカーは原酒不足で悩まされていました。
そこで第2次世界大戦以後に不況で閉鎖していた蒸留所が次々に再開され、また蒸留器の増設や新しく蒸留所が建設されました。
ところが1970年代に入るとアメリカのスコッチウイスキーブームも下火になり、ホワイトスピリッツや白ワインへとブームが移行してしまい、ウイスキーに対する需要が少なってしまったことからレディバーン蒸留所は閉鎖されてしまいました。
このような歴史的背景もあり、レディバーンのオフィシャルボトルやボトラーズボトルは極わずかしかリリースされておらず、非常に希少なウイスキーであり市場で見かけることが難しいとも言われています。