シャトー・アンジェリュスについて
シャトー・アンジェリュスはサン・テミリオンにあるシャトーで造られている年間生産量9万本のワインです。
1996年にプルミエ・グラン・クリュ・クラッセB(第1特別級B)に認定され、2012年にはプルミエ・グラン・クリュ・クラッセA(第1特別級A)に昇格するなど、実力が認められています。
アンジェリュスという名前は、マズラの礼拝堂、サン・マルタン・ド・マズラ教会、そしてサン・テミリオン教会という3つの教会の鐘の音が畑の一画で聞く事ができるのが由来で、「祈りの鐘」という意味を持っています。
そのため、エチケット(ラベル)には鐘が大きくデザインされています。
また、1990年には「L`Angelis」から「Augelus」と表記を変更しており、「L`」を取った事は、マーケティング上呼びやすいように配慮した結果で、ヴィンテージとしては1989年から表記が変更されています。
シャトー・アンジェリュスにはセカンドワインも存在し、その名称はル・カリヨン・ド・ランジェリュスと言います。
シャトー・アンジェリュスの進化
シャトー・アンジェリュスはプルミエ・グラン・クリュ・クラッセBからプルミエ・グラン・クリュ・クラッセAに昇格したという実績があり、これはシャトー・アンジェリュスのワイン造りの進化によって獲得した評価と言っても過言ではありません。
1960年、1970年代のシャトー・アンジェリュスのワインは、若い内は魅力的でフルーティな強烈さを持っていますが、数年経つとその強烈さが崩壊してしまい、良質なワインとは言えませんでした。
しかし、1980年代に天才醸造家ミシェル・ロランをコンサルタントとして迎え入れてから、ワインの発酵をこれまでの発酵槽からオーク樽へと変更した事によって、良質のワインを生み出す事に成功しました。
また、このオーク樽も通常のものよりも小さなものを使用する事で、並外れたレベルの複雑性と強烈さを生み出しており、時間とコストはかかりますが、現在もこの方法でワイン造りを行っています。