シャトー・オーゾンヌについて
シャトー・オーゾンヌはサン・テミリオンの王者であるシャトー・ペトリュスを凌ぐ人気を誇るシャトーで造られているワインです。
その人気の高さとは裏腹に年間生産量はわずか2万本ほどで、通常販売では入手する事が難しいワインとして知られています。
シャトー・オーゾンヌはサン・テミリオン格付けのプルミエ・グラン・クリュ・クラッセA(第1特別級A)の認定を受けており、プルミエ・グラン・クリュ・クラッセAはボルドー全体の5%しか認定されていないという少なさで、サン・テミリオンの頂点となっています。
サン・テミリオンの格付けは原則として10年に一度の見直しが行われており、降格する事もあるため、シャトー・オーゾンヌを含め、サン・テミリオンの生産者たちは日々のワイン造りに尽力しています。
シャトー・オーゾンヌはサン・テミリオンの石灰岩の丘の斜面の有利な場所に位置しており、これまでにいくつかの所有者の手に渡ってきました。
1990年代半ばからはアラン・ヴォーティエがたった1人で管理しており、その品質は日々高まっています。
それはアラン・ヴォーティエがより良いワインを造るためには費用を惜しまず、収量の低減、完熟したブドウの使用、タンクではなく小樽でのマロラクティック発酵など手間とコストのかかる方法を導入した事が大きく関係しています。
シャトー・オーゾンヌの由来
シャトー・オーゾンヌの「オーゾンヌ」とは詩人のアウソニウスによるもので、「アウソニウス」はフランス語読みで「オーゾンヌ」となります。
アウソニウスはローマの辺境軍事基地であったトリールにガリアの長官として赴任していたと言われており、ボルドー貴族出身でローマの元老院議員もつとめていたため、ボルドーワインを愛好し、別荘をボルドーに造ったと言われています。
その事から、シャトー・オーゾンヌはアウソニウスの別荘跡地などと言われていますが、アウソニウスがサン・テミリオンにブドウ畑を所有していた事実は確認されていないため、アウソニウスの別荘跡地が現在のシャトー・オーゾンヌだという事は断定できていないようです。