シャトー・シュヴァル・ブランについて
シャトー・シュヴァル・ブランはボルドーの中でも数少ない家族経営を続けてきたシャトーとして知られ、1980年頃からクオリティが高まり、注目されるようになったシャトーです。
「白い馬」という意味の名を持つシャトーですが、この名称はシャトー・シュヴァル・ブランが宿屋として運営していた頃、ブルボン朝創始者アンリ4世が白馬で来訪し、一泊した事が由来となっています。
ボルドーワインの中でも「香りのワイン」と呼ばれるほど、品位、フレッシュさ、フルーティさを感じる飲みやすいワインとボルドーの八大ワインの一つとして高い人気を誇っています。
シャトー・シュヴァル・ブランはサンテ・ミリオンの中でも2つのシャトーに許された最高の栄冠である「サン・テミリオン・プリミエ・グラン・クリュ・クラッセA」を有するシャトーの元祖で、若い頃から楽しむ事ができ、またそこから20~30年は熟成するため、長い期間楽しむ事ができる珍しいワインとして知られています。
その理由は土壌がグラーヴと呼ばれる砂利地で、カベルネ・フラン種に適した地質かつ畑はレヴァンジルやラ・コンセイヤントとは溝ひとつによって隔てられているだけであるため、隣のポムロルに近い存在という恵まれた環境が大きく影響しています。
サンテ・ミリオンの中でも特殊な条件を兼ね備えたシャトー・シュヴァル・ブランの最近のヴィンテージは、ボルドー五大シャトーと呼ばれているシャトー・ラフィット・ロートシルト、シャトー・マルゴー、シャトー・ラトゥール、シャトー・オー・ブリオン、シャトー・ムートン・ロートシルトよりも高値で取引されたという記録が残されています。
シャトー・シュヴァル・ブランの製造方法
シャトー・シュヴァル・ブランは37haの畑を所有しており、作付面積はメルローが42%、カルベネ・フランが58%となっており、その平均樹齢は45年です。
年間生産量は8万本で、セカンドラベルであるル・プティ・シュヴァルは年間生産量が4万本となっています。
温度調整機能付きのステンレス及びコンクリートの発酵槽で、21~28日間の発酵とマセラシオンを行い、マロラクティック発酵の後、オークの新樽で18ヶ月間熟成します。
その間澱引きは3ヶ月ごとに行っており、卵白で清澄を行い、濾過をしないという特徴があります。