シャトー・ラスコンブについて
シャトー・ラスコンブはメドック格付け第2級の認定を受けているワインです。
84haある畑は一続きになっておらず、マルゴーのアペラシオン全体に散在している事から、畑の管理とブドウの収穫が難しいと言われています。
そのため、1855年にメドック格付けが行われ第2級の格付けとなりましたが、その評価と裏腹に品質の向上が見られず、第2級の格付けは不相応と言われてきました。
それは、シャトー・ラスコンブの畑は大きく分けて3つのタイプに分ける事ができ、当時のオーナーは、土壌とブドウの品種を考えずに植えていたため、品質の良くないブドウしか育たなかった事が原因でした。
2001年にアメリカ、フランス、イギリスなどの各国の企業によって作られている投資組合コロニーキャピタルがオーナーになった事で、地質調査を行い、土壌とブドウの品種の相性を調べ、土壌に合ったブドウの品種を植え替えるなど大きな改革を行いました。
一方で、アラン・レイノー博士、ミシェル・ローランなど著名なコンサルタントを招いた事でシャトーは華麗な変身を遂げ、高い品質のワインを生み出すようになりました。
シャトー・ラスコンブのこだわり
シャトー・ラスコンブは2001年にワイン造りの大改革を行い、近年注目されるシャトーとなりましたが、そこには様々なこだわりを見る事ができます。
まず、光合成を促進させるためブドウの畝を35cm高く伸ばし、カベルネ・フランをカベルネ・ソーヴィ二ヨンに再度接木するという手間のかかる方法を取っています。
そのブドウは全て手摘みで収穫され、10kg入りの収穫カゴに入れられて、醸造所まで運んでいます。
醸造所では選果台にかけられ、ドライアイスが入った大きなステンレス製の入れ物に入れてから移動させます。
次に破砕機にかけられ、約4~5℃の低温で10日間保管され、発酵を抑えた状態である発酵前低温侵漬という方法を用いています。
その後、いくつかの工程を経て樽の熟成が行われますが、ワインを樽に入れてから合計で18~20ヶ月の熟成で完成となります。