ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランドについて
ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランドはフランスボルドー地方ポイヤックで造られているワインです。
ポイヤックは約1200haの面積を持つアペラシオンで、シャトー・ラフィット・ロートシルト、シャトー・ムートン・ロートシルト、シャトー・ラトゥールがポイヤックで名高い3大シャトーとして知られています。
ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランドもこの3つの名高いシャトーと肩を並べる実力を持っており、ポイヤックの中でも最も女性的で優しいワインとして「ポイヤックの貴婦人」と呼ばれています。
ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランドはメドック格付け第2級の畑で、75haの面積を持っています。
そんなピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランドの畑はサン・ジュリアンにもまたがっており、長らく自家用として使用されていましたが、タイユヴァンのヴリナ氏がこれに目をつけ、サン・ジュリアン・ド・ピション・ラランドとしてタイユヴァンラベルでリリースしています。
ちなみに、ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランドのセカンドラベルはレゼルヴ・ド・ラ・コンテスといいます。
ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランドの歴史
ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランドは17世紀頃、一つのシャトーが二つに分割され、当時の当主であったバロン・ジョセフ・ドゥ・ロングヴィルが5人の子供たちにそのシャトーを更に分割して相続させる事に決めます。
この時、長男はすでに他界していたため、次男が全体の2/5を、残りの3/5を妹たちが相続し、次男が相続した畑が後にピション・バロンとなりました。
妹たちは畑の管理が困難であったため、全てピション・バロンを所有する次男に任せていました。
しかし、ラランド王のもとに嫁いでいた次女がワイン造りに強い関心を示すようになったため、妹たちの所有する畑が正式に分割され、ラランド王国の王女「コンテス・ラランド」の名前を持つシャトーとなりました。
シャトーの現在の名声を築いたのは現オーナーのランクサン夫人で、父親からこのシャトーを引き継ぐと33個ものステンレス発酵槽の新設や、樽貯蔵室の拡充、テイスティングルームの新設などを行い、そのバイタリティー溢れる才能でさらに評価を高めていき、1978年以降ポイヤックで最も一貫して秀逸なワインとして人気が高まっています。