シャトー・トロタノワについて
シャトー・トロタノワは、シャトー・ペトリュスが手掛けるジャン・ピエール・ムエックス社が所有するポムロールのトップシャトーの一つで生み出されるワインで、ポムロール地区で別格と評価されています。
シャトー・トロタノワは、シャトー・ペトリュスと同様の工程を経て造られているワインですが、シャトー・ペトリュスがメルロの比率が95%に対してシャトー・トロタノワは90%となっており、毎年新樽を33~50%使用している点が違っており、この違いがシャトー・トロタノワとしての個性を生み出しています。
1970年以前では高い評価を受けていたシャトー・トロタノワですが、1980年代~1990年代はじめにかけての評価は厳しいものとなり、過去のワインよりも軽くなったと言われていました。
しかし、1995年から見事な復活を遂げ、連続して上質なワインを生み出すようになりました。
そんなシャトー・トロタノワは、様々な所有者の手に渡ってきましたが、記録に残されているのは、コンセイヤント家、ジロー家、ペクレス家、そして現在の所有者であるジャン・ピエール・ムエックスです。
ジロー家は2世紀に渡り所有していましたが、分割転売を続け1968年には敷地面積は25haほどまで減少してしまったとされています。
その後も相続などで分割され、1929年には11haまで減少し、現在の敷地面積は7.2haほどになってしまいました。
シャトー・トロタノワの畑
シャトー・トロタノワはポムロール中央台地の西斜面に位置した7.2haの小さな敷地の中に畑があります。
砂利と厚い粘土の混じった土壌で、乾燥した夏には非常に固くなり、ぎっしりと目が詰まるため、「固すぎて耕せない」という畑の状態から、「憂鬱すぎる」という意味を持つフランス語「tropennuyeux」がシャトー名の由来となっています。
その畑に植えられているブドウの樹の樹齢は平均35年と比較的古く、収穫量はメドック第1級格付シャトー以上の39hl/haに抑えられた低収量でワインが造られています。