コート・ロティについて
コート・ロティは南フランスの北部ローヌ地方にあるアペラシオンで造られるワインで、シラー種を主体にした赤ワインが有名です。
過酷な急斜面から生まれるコート・ロティのワインは、フローラルでフルーティー、そして真の強さがありながらローヌ地方のワインの中で最も繊細なワインと言われています。
また、コート・ロティ最上の区画であるコート・ブロンドとランドンヌの畑から生まれるワインは驚くほどにスタイルが異なり、コート・ロティのテロワールが複雑である事を証明しています。
また、コート・ロティには複数の生産者が分割所有しているため、同じコート・ロティという名称であっても、ミシェル・オジェ、パトリック・ジャスマン、ガングロフ、ボンヌフォン、ルネ・ロスタン、ベルナール・ブールゴー、ゲランなど生産者によって品質やその特徴の違いがあります。
コート・ロティの歴史は古くローマ時代から存在し、当時は「ヴィエンヌのワイン」と呼ばれ、ローマの食通の間で人気がありました。
フィロキセラの被害で存続の危機に直面した事もありますが、地元消費のカジュアルワインとして盛り返し、現在では北部ローヌ地方を代表する高級ワインとしての位置づけにあります。
コート・ロティの畑について
コート・ロティの畑は8つの一級畑と6つの二級畑があり、その中でも特にコート・ブロンド、コート・ブリューヌと呼ばれる2つの畑が有名です。
ローヌ最北部の斜面は、水はけは良いのですが狭くて急な段々畑となっており、機械が入らないためシラー種とヴィオニエ種の栽培は現在でも手作業で行われています。