ドメーヌ・ミッシェル・グロの歴史
ドメーヌ・ミッシェル・グロはヴォーヌ・ロマネ村最高峰と言われるモノポール1級畑クロ・デ・レアを所有しているドメーヌです。
ブドウの持つエレガントな味わいを大切にしており、所有者であるミシェル・グロは「ブルゴーニュの良心」と言われるほど、謙虚で温厚な人柄で有名です。
そもそもグロ家はヴォーヌ・ロマネのワインを語るときに欠かせない名門として知られ、その歴史は古く、1804年に誕生したアルフォンス・グロが1830年ニュイ・サン・ジョルジュ村近くのショー村でドメーヌを設立した事から始まりました。
その後、1963年に4代目であるルイ・グロによってドメーヌの基礎が築かれ、財産分与の際、4人の子供が2組に別れてしまった事からグロ家の畑は2つのドメーヌに分割されていまいました。
そのうちの1つを受け継いだ兄弟が1973年に独自のワイン造りをするという事で再分割され、ジャン・クロが設立したドメーヌがドメーヌ・ミッシェル・グロの原点となりました。
ジャン・クロはミッシェル・グロの父親で、畑の拡張や機械化の促進など、様々な革新を試み、醸造方法の開発に貢献し、ドメーヌを大きくしてきます。
ミッシェル・グロも父親のドメーヌで1970年代から共同作業を行っており、1978年には自身のドメーヌであるドメーヌ・ミシェル・グロを設立しました。
その後、1995年に父親から相続した単独所有のヴォーヌ・ロマネ1級畑クロ・デ・レアをはじめとして、合計約23haの畑を所有し、ジャン・グロの築いたワイン造りを守りながらも自身のワイン造りに励んでいます。
ドメーヌ・ミッシェル・グロのワイン
ドメーヌ・ミッシェル・グロの設立者であるミッシェル・グロはボーヌ市のブドウ栽培学校を卒業しており、ブドウ造りにおいてはかなりの知識と実力を持っていました。
そのため、ジャン・グロのラベルが消滅するはるか以前から、実質的にジャン・グロのワインを造っていたため、ジャン・グロの名を世界に広めたワインたちはミシェル・グロの手によるものだという評価を受けています。
そんなミシェル・グロが造り出すワインは、ドメーヌでは補糖を一切せず、万が一、熟度が足りない場合にはエントロピー・エヴァポレーターを用いて果汁を濃縮する作業を行います。
また、自然酵母による予期せぬ事態を避けるために培養酵母を用いてアルコール発酵させ、発酵の前半でルモンタージュ、後半はピジャージュによって抽出しています。