シャトー・クロ・フルテについて
シャトー・クロ・フルテはAOC(アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ)の第1特別級Bの認定を受けているシャトー・クロ・フルテが造るワインで、年間生産量2万5千本です。
サン・テミリオンの格付けの特徴としては、品質の悪いシャトーは格付けから落とされるという点があり、シャトー・クロ・フルテも第二次世界大戦後にその評価がどん底まで落ちてしまった歴史を持っています。
1949年にこのシャトーを購入したリュルトン家は、その失われた名声を取り戻そうとシャトー・クロ・フルテの改革に尽力しました。
そもそもリュルトン家はボルドーで数々の名門シャトーを経営しており、品質の高いワイン造りのノウハウはしっかりと持っていたため、シャトー・クロ・フルテが名声を取り戻すのにそう時間はかかりませんでした。
1970年から数年間に渡るブドウの植え替えや醸造の改革を行い、名声を取り戻したシャトー・クロ・フルテは、現在はキュブリエ家がオーナーとしてシャトーを運営しており、経験豊かなコンサルタントのステファン・デュルノンクールを招聘した事でブドウ畑や醸造方法が改善され、更に品質を高めていきました。
シャトー・クロ・フルテのこだわり
シャトー・クロ・フルテはサン・テミリオン町の西側にあるコート(台地という意味)地域という粘土石灰質の土壌の最も頂点に位置しています。
その土壌からメルローの栽培に適しており、シャトー・クロ・フルテの畑はメルローが80%を占めています。
ブドウの収穫は全て手摘みで行われ、収穫されたブドウは潰れないように容量の小さい「カジェット」と呼ばれる収穫カゴに入れられ、醸造所まで運ばれていきます。
そして醸造所ではバイブレーター式の選果台を使って2回の選果を行った後、17基あるステンレスタンクと3基のフレンチオーク製のタンクに入れて、約3~4日間15℃前後の低温でマセレーションを行い、アルコール発酵を開始させます。
その後、果皮漬浸を合計30日行い、空調設備の整った樽貯蔵室に移されてからマロラクティック発酵を行い、発酵が終了すると試飲して必要であれば澱引きをするなど、かなりの手間をかけてシャトー・クロ・フルテは造られています。