モレ・サン・ドニについて
モレ・サン・ドニはブルゴーニュワインで有名なジュヴレ・シャンベルタン村と、シャンボール・ミュジニー村に挟まれた比較的面積の小さい村で造られているワインです。
20世紀半ばまでそのほとんどがネゴシアンに売られており、あまりその名を知られていませんでしたが、ドメーヌ・デュジャックが登場すると世界中から注目されるようになり、現在では名醸造地として知られるようになりました。
ドメーヌ・デュジャックの創業者であるジャック・セイスはテロワール重視のワイン造りを行っており、この事がモレ・サン・ドニを有名にし、売れるようにしたと言われています。
モレ・サン・ドニの畑はグラン・クリュとプルミエ・クリュの占める割合が多く、わずか150haの小さなアペラシオンにクロ・サン・ドニ、クロ・ド・ラ・ロッシュ、クロ・デ・ランブレ、クロ・ド・タール、ボンヌ・マールという5つのグラン・クリュと、40haものプルミエ・クリュを持っています。
モレ・サン・ドニの村名クラスのワインも政令で区画名を併記する事が認められており、村名クラスであっても品質の高い事がモレ・サン・ドニの特徴でもあります。
モレ・サン・ドニの畑
モレ・サン・ドニは、村の北側の畑から造られるワインはジュヴレ・シャンベルタンに似て濃厚で力強く、南側はシャンボール・ミュジニーに似て果実味に富み、滑らかで優雅なワインが造られると言われています。
ブルゴーニュワインは同じ産地で複数の生産者が存在しているため、モレ・サン・ドニの名を冠したワインも複数存在します。
モレ・サン・ドニの主な生産者は、ドメーヌ・デュジャック、ドメーヌ・ポンソ、ユベール・リニエ、レミ・ジャニアールなどで、質の良さと価格で考えるとコート・ド・ニュイ地区で一番のコストパフォーマンスと言えるワインが多いと言われています。