ポイヤック・ド・ラトゥールについて
ポイヤック・ド・ラトゥールは第1級格付けのシャトー・ラトゥールが造るサードワインで、サードワインとは思えない並外れた出来栄えであると、高く評価されています。
ファーストワインであるシャトー・ラトゥールの特徴であるピュアで凝縮した果実味はそのままに、より親しみやすく、軽やかなタッチがあるのが特徴で、手頃な価格で楽しめると高い需要を誇っています。
しかし、1973年に初めてリリースされてから1990年代に入るまで1974年、1987年だけしか生産されなかった事から「ボルドーの幻」と呼ばれ、非常に入手困難なワインとされていました。
コンスタントに造られるようになった現在でも若樹やセレクト外のブドウを用いたワインのため、生産量はファーストワインの1/10という少なさで、サードワインでありながらも希少性が高いワインとなっています。
ポイヤック・ド・ラトゥールの畑
ポイヤック・ド・ラトゥールを造っているシャトー・ラトゥールの畑は大きく3つに分かれています。
1つ目はファーストワインに使用するブドウが、ジロンド川沿いの最も暖かくシャトーを取り囲むようにして広がるランクロと呼ばれる特級畑です。
2つ目はセカンドワインのためのブドウ畑で、ランクロよりも内陸のコンテス・ド・ラランド、プティ・バタイエ、サンタンヌの3区画で構成されており、いずれも100年以上前からシャトー・ラトゥールの持ち物で、樹齢も平均40年と非常に優れた区画として知られています。
3つ目の畑は最も内陸で砂利を多く含んだ土壌であり、メルロの比率が最も高い区画となっており、ポイヤック・ド・ラトゥールは主にこの区画のブドウを使って造られています。
この区画では、コンプランタシオンと呼ばれるブドウの植え替えを行っており、若樹から樹齢の高い樹まで様々なブドウが育てられています。
10年に満たない若樹にはブルーのテープが貼ってあり、枯れたり痛んだりした樹と植え替えられていますが、一般的には畝や区画ごとに植え替えて管理をするところ、シャトー・ラトゥールではブドウの樹1本ごとで管理するという、非常に手間暇かけた管理を行っています。