サッシカイアの歴史
サッシカイアはイタリアワインの頂点に20年以上君臨しており、圧倒的な存在感を持っています。
その歴史は、ボルゲリの領主ゲラルデスカ家の娘と結婚したマリオ・インチーザ侯爵が広大な土地を手にし、ボルドーワイン好きが高じて1944年にボルドーのシャトー・ラフィットから持ち込んだカベルネ・ソーヴィニヨンの苗を作付した事から始まりました。
この土地は「サッシ=石、カイア=〜な場所」と名前が表すとおり、まさにボルドーのメドック地区に似た石ころだらけの畑であり、カベルネ・ソーヴィニヨンに最適の地質であったため、フィネス、バランス、酸を備えた古き良きボルドーの味わいを目指し、自家消費用のワインとして1960年代に造られ始めました。
その後、振る舞った人々に好評であった事から1970年代から徐々に世界的に販売を開始します。
リリース当初はイタリアのD.O.C法に乗っ取った原産地呼称を名乗る事ができませんでしたが、トスカーナの規定を超越したという意味で「スーパータスカン」と称され、この土地が偉大なワインの産地である事が証明され、「ボルゲリ・サッシカイア」としてイタリアでは唯一、単独ワイナリーでのD.O.C昇格を果たしました。
サッシカイアの畑
サッシカイアはボルゲリ地区の広い土地の中に点在している畑で、様々な土壌に合わせて最適なブドウを植えています。
ボルゲリ地区は年間を通して温暖で常に海からの風を受け、サンサンと降り注ぐ陽光のおかげで日中は暖かく、夜は海風の影響で冷え込み、この温度差がブドウの凝縮感を高めながら肉厚でジューシーな果実を育てます。
また、雨が少ないため収穫前に雨によって果実が不作となる心配もほとんどなく、イタリアワインの名産地であるキャンティやブルネッロのサンジョヴェーゼよりも、2週間ほど早く収穫する事ができます。
サッシカイアの畑はもともと湿地帯だった土地ですが、砂質、石灰質、粘土質が入り組んでおり、海に近いことによりミネラル分も豊富と環境にも恵まれています。