ベガ・シシリアについて
ベガ・シシリアはスペインを代表するトップワイナリーと、そこで造られるワインの名称です。
マドリッドの北方に広がる高級ワイン産地リベラ・デル・ドゥエロに所在しており、リベラ・デル・ドゥエロで優れた赤ワインが生産できることを初めて証明したワイナリーであるため、「スペインワインの王」と呼ばれ、高い名声を得ています。
また、ボルドー5大シャトーの半分という少ない収量や、昔からの顧客への販売を行っていたため、市場にはなかなか流通しない事から、スペインのシャトー・ラトゥール、またはスペインのロマネ・コンティと賞賛されています。
ベガ・シシリアの「ベガ」という単語はドゥエロ川の河岸に土砂が堆積してできた肥沃な土地を指し、「シシリア」という単語は楽家の守護聖人である聖セシリアの名が由来という説が濃厚とされていますが、創設者のエロイ・レカンダ・イ・チャベスはこの事について記録に残していないため、定かにはなっていません。
ベガ・シシリアの歴史
ベガ・シシリアは、1864年、フランス・ボルドーでワイン造りを学んだエロイ・レカンダ・イ・チャベスによって、フランスからカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、マルベックという3つの苗を持ち帰り、リベラ・デル・ドゥエロの土地に植えた事がその歴史のはじまりでした。
当初は友人のためだけにワイン造りを行っていたため、そのワインは少量生産でしたが、1929年にバルセロナで行われた万国博覧会で金賞を受賞した事をきっかけにベガ・シシリアの名声は広まり、1950年はじめにリベラ・デル・ドゥエロの原産地呼称(DO)のワインに認定されました。
1982年にはグルポ・エウレンの創業者ダビド・アルバレス・ディアスがワイナリーを買取り、畑を拡大させ、新設備を持つ醸造設備を整えるなど惜しみない投資を行い、ワインの品質向上につとめました。
ベガ・シシリアの種類
ベガ・シシリアではヴィンテージによって熟成させる期間が異なっており、それによって造り出されたワインの名称も少し違ってきます。
オーク樽内で84ヶ月(7年)、瓶内で36ヶ月(3年)以上熟成を行い、最低でも120ヶ月(10年)熟成させてからリリースされるウニコ、タンク内で6ヶ月(半年)、オーク樽内で36ヶ月(3年)、瓶内で24ヶ月(2年)、合計60ヶ月(5年)熟成させてからリリースするバルブエナ5°、そして、異なるヴィンテージのウニコをブレンドしたベガ・シシリア・ウニコ・レセルバ・エスペシアルがあります。