イグレックについて
イグレックは、世界一の貴腐ワインを造る名門シャトー・ディケムが造る辛口白ワインです。
シャトー・ディケムは数百年以上の歴史を持つシャトーで、ブドウの育ちが悪かったり、ブドウの貴腐化がうまくいかなかった時など、シャトー・ディケムとして世にワインを送り出す事ができない場合のみ、イグレックとしてリリースしていました。
しかし、2004年にシャトー・シュヴァル・ブランの経営と醸造を担う最高責任者として知られるピエール・リュルトンがシャトー・ディケムの責任者となった事をきっかけに、イグレックを毎年リリースする事に決めました。
その理由としては、プロットごとの丁寧な選果によって完璧に熟した果実が収穫できるようになった事、ボトリティス菌が付着し始め、貴腐化が始まったちょうど良いタイミングを見計らって収穫を行う事ができるようになった事、イグレックに使用するブドウを安定して生産できるようになった事が挙げられます。
ちなみにイグレックとシャトー・ディケムは同じテロワールで造られたブドウを使用しており、その違いの一つにブドウが貴腐化しているか、していないかの違いがあります。
イグレックの歴史
イグレックを造っているシャトー・ディケムは、そのシャトー自体は12世紀頃まで遡り、中世の時代はイギリス国王が所有し、その後フランス国王シャルル7世が所有者であったという歴史があります。
現在のシャトーを建てたソヴァージュ家から、リュル・サリュース家へ、そして1999年にはルイ・ヴィトン・モエ・エ・ヘネシー(LVMH)が筆頭株主となりました。
また、シャトー・ディケムとしてリリースされなかった2012年にはイグレックのみがリリースされており、この事からもイグレックがシャトー・ディケムを代表するワインの一つとして重要な存在である事が分かります。