クラフト・バーボンとは
近年じわじわと日本でも知名度があがってきているのが、プレミアムバーボンといわれるクラフト・バーボンです。
普通、クラフトは、手作りの工芸品を指しますが、職人が手間暇かけてつくったものや、生産者のこだわりのもとに小規模で生産されるものに対して、クラフトという言葉を使うこともあります。
お酒にクラフトが使われるものといえば、クラフト・ビールがまず思い浮かぶかもしれませんね。
クラフト・ビールに続くお酒として、最近、注目されているのが「クラフト・バーボン」です。
バーボン・ウイスキーは、世界の5大ウイスキーのひとつであるアメリカンウイスキーに属しますが、バーボンは、原料の51%以上がトウモロコシで、アルコール分80%(160プルーフ)未満で蒸留し、内側を焦がしたオークの新樽に62.5%(125プルーフ)以下で樽詰めし、熟成させたものと詳しく定義されています。
甘い香りと深いコクが魅力のバーボン・ウイスキーですが、クラフト・バーボンは、最上級の原料を使い、生産者が徹底的に仕込みから蒸留、貯蔵までこだわりぬいて造られた、プレミアムなバーボンといえます。
クラフト・バーボンは、少量生産で、生産数量も限定されるためスモールバッチ(小ロット)とも呼ばれ、手作りと高品質といったコンセプトに基づいて生み出される、完成度の高いバランスの取れた風味と香りを持っています。
このプレミアムなクラフト・バーボンという新たなカテゴリーを創出したのが、現在、バーボン市場の消費量トップの座に君臨しているジムビームJIM BEAMの6代目ブッカー・ノオです。
もともと、ジムビームは、ドイツからケンタッキー州へ渡ってきた移民の初代ヤコブ(ジェイコブ)・ビームが1795年に起こした銘柄で、1789年のアメリカ合衆国発足とほぼ同時期にはじまった歴史あるブランドです。
禁酒法の時代を経て、かつては、高級な洋酒という立ち位置であったバーボンですが、現在は、お手頃な値段で手に入る大量生産のお酒というイメージとなっている感が否めません。そこに「クラフト・バーボン」という新たなプレミアムなカテゴリーを生み出したのが、ジムビームのマスターディスティラーでブッカーズという自らの名を銘柄名に用いた6代目ブッカー・ノオなのです。
ブッカー・ノオが目指したのは、禁酒法以前の古き良き時代の力強い味わいのバーボンです。妥協を許さない厳選された材料と、歴史と共に積み上げられてきた多くの技術、少量生産という思想と理想のもと、本来あったバーボンの姿をよみがえらせるという原点回帰的なハイエンドなお酒がクラフト・バーボンです。
バーボン・ウイスキー最高峰のプレミアムなクラフト・バーボンは、一般のウイスキーとはひと味も、ふた味も違い、バニラやカラメルを彷彿とさせる甘い芳香や上品なコクを有しています。
アメリカンウイスキーの頂点に立つクラフト・バーボンの傑作シリーズとして、ジムビーム(日本での発売元・サントリー)から現在ラインナップされているクラフト・バーボンは以下の通りです。
Knob Creek(ノブクリーク)
Knob Creek Single Barrel(ノブクリーク・シングルバレル)
Baker’s(ベイカーズ)
Booker’s(ブッカーズ)
Knob Creek Rye(ノブクリーク・ライ)
Basil Hayden’s(ベイゼルヘイデン)