ブランデーの飲み方
ワインを蒸留したお酒であるブランデーは、香りを楽しむお酒です。
ブランデーの飲み方といえば、映画やテレビなどのワンシーンで、バーのカウンターでブランデーグラスを傾けながら飲む姿をイメージされる方も多いかもしれません。
ブランデーの飲み方には、本来の香りを楽しむ飲み方から、カクテルまで様々な楽しみ方があります。
ブランデーの飲み方~本来の香り・風味を楽しむ飲み方
香りや風味を心ゆくまで楽しむことが出来るお酒であるブランデーを楽しむなら、ストレートが一番です。
ブランデーのストレートでの飲み方は、ブランデーを注いだブランデーグラスを手のひらで包み込むようにして持ち、軽く静かに回し、まずは目でその美しい琥珀色を観賞します。そのうちに手の体温がグラスから伝わり、ブランデーの芳香がたち、グラスの内にたまってきますので、その典雅な香りを楽しみ、そして、口に含んでまろやかな味わいを噛みしめるように味わいましょう。
日本ではストレートのブランデーの飲み方といえば、脚が短く、手におさまりやすい丸形のブランデーグラスで、手でグラスを温めて香りを楽しむというイメージですが、実はこのブランデーの飲み方はヨーロッパではスマートな飲み方とはされていないようです。
ブランデーのアルコール分は40%以上と非常に高く、上質のブランデーは手のぬくもりがなくとも、空気中に漂わせるだけで香りが立つので、ヨーロッパでは、脚が長く、先端がチューリップのようにすぼまったブランデーグラスで飲むのが、スマートなブランデーの飲み方とされています。
ブランデーの飲み方~ストレートのもう一つの楽しみ方
ブランデーのストレートをカクテル風に楽しむスタイルに「ニコラシカ」があります。
用意するもの
・好みのブランデー
・細長い足のついたリキュールグラス
・レモンスライス
・砂糖
ブランデーをリキュールグラスに注ぎ、レモンスライスを乗せ、砂糖を盛ります。
このニコラシカというブランデーの飲み方は、レモンを二つ折りにして口に含んで噛みしめたら、ブランデーをひと口飲むというもので、レモンの酸味、砂糖の甘み、ブランデーが口の中で一体になる、口直しにぴったりの一杯です。
ブランデーの飲み方~ロックやソーダ割り、ホットでも
ブランデーを、ロックや水割り、ソーダ割り、トニック割りで飲むと、また違った香りや味を楽しむことが出来ます。
イギリスではソーダ割りでブランデーを楽しむことも、王侯貴族や知識人のステイタスとなっていたそうです。
また、コーヒーとあわせる「カフェロワイヤル」は、皇帝ナポレオンが飲んでいたブランデーの飲み方として有名です。
カップにコーヒーを入れ、ブランデーを数滴たらすという飲み方でもよいのですが、やはり、スプーンに角砂糖を乗せ、ブランデーを染みこませて、火を灯すという飲み方がロマンチックです。
ブランデーの青い炎を楽しむためにも部屋は暗くして、立ち上るブランデーの香りとともに静かにコーヒーの中に沈め、味わいましょう。
また、ホットグラスにブランデーを注ぎ、お湯を満たすホットブランデーも、温めるほど香りが強くなるブランデーに適した飲み方の一つです。
ブランデーの飲み方~カクテルとしても
ブランデーの飲み方としては、色々なものとあわせてカクテルとしても楽しめます。
ブランデー+コアントロー+レモンジュースの「サイドカー」、ブランデー+アマレットの「フレンチコネクション」のほか、ブランデーを炭酸で割ってオレンジなどのフルーツを入れた、「ブランデースプリッツァー」も人気のブランデーの飲み方です。フレッシュフルーツのみずみずしい香りと、炭酸がブランデーのおいしさをより一層引き立てます。
様々な飲み方が楽しめるブランデーですが、飲み方に堅苦しいルールはありませんので、気分やシーンに応じてそれぞれのブランデーの飲み方を楽しみましょう。