シャンパン・ポメリーについて
ポメリーの歴史
老舗シャンパーニュメゾンのポメリー(Pommery)は、現在では主流となっている、ブリュットと呼ばれる辛口シャンパンを世界で初めて製造したパイオニアです。
ポメリーは知名度も高いシャンパーニュメゾンで、年産1100万本とシャンパーニュ第2位の規模を誇っています。
ポメリー社はフランスシャンパーニュ地方の中心都市であり、歴代フランス国王の戴冠式が行われたランスに位置しています。
ポメリー社はその社屋も有名で、優雅なゴシック建築で立てられたワイナリーは多くの観光客が訪れます。
敷地内には三ツ星レストランのレ・クレイエールを含むいくつもの城館が建ち、ポメリーのカーヴ(ワイン貯蔵庫)内の入り口の広間にはエミール・ガレが1904年の万博に出品した大樽があるそうです。
ポメリー社は、1836年ナルシス・グレノが前身を設立し、1856年にルイ・アレクサンドル・ポメリーが参画して、ポメリー・エ・グレノ社に改名しました。
1858年にルイ・アレクサンドル・ポメリーの死去に伴い、未亡人となったルイーズ・ポメリーが継承したことにより、事業が拡大しました。
マダム・ポメリーは、経営者として非常に優秀で、ポメリー社の経営を引き継いだ後、すぐにイギリスへの輸出に目を付けます。
当時、甘口のシャンパンが主流であった中、1874年に、いち早く辛口シャンパンをイギリス市場で発売し、このことにより、イギリスのシャンパンの消費量は3倍に飛躍したといわれています。
ポメリーはそれまでのシャンパンは甘口という概念を覆した革新的シャンパーニュメゾンで、このことはシャンパーニュ業界にとって歴史的な偉業といわれています。
ポメリー社は今世紀に入ってから、大型M&Aを繰り返しており、2002年にヨーグルトで有名なダノンに買収され、その2年後にはモエヘネシー・ルイヴィトンの傘下に入りました。
さらに、2002年にベルギー系のヴランケンに再度買収され、現在ではヴランケン・ポメリー社としてシャンパンを製造販売しています。
日本では、1984年より30年にわたり、日本の最大手メルシャンが正規代理店を務めてきましたが、2015年3月末で正規代理店契約を終了することとなり、現在は、日本法人であるヴランケン・ポメリー・ジャパン社を設立し、自ら輸入・販売しています。
ポメリー・シャンパンの特徴
世界で初めて辛口のシャンパンを製造し、ポメリーの躍進を支えたマダム・ポメリーは「シャンパーニュ造りは芸術」という言葉を残しています。
ポメリーの栽培管理地は業界最大級の500ha(うち自社畑250ha)を誇っており、現在も伝統的な製法は守りながらも、季節限定のシャンパンなど他のメゾンとは異なる視点のシャンパンを送り出し続けており。世界中で愛されています。
ポメリーの定番シャンパンといえば、「ブリュット・ロワイヤル」です。元気のいい泡立ちとともに、清涼感・爽快感があり、喉越しやキレの良さを追求したスタイルで、一般的な辛口シャンパンとは対極的なすっきりとした飲み口で、これを飲まずしてポメリーのシャンパンは語れないといわれています。
現在のポメリー・ジャパンのラインナップ
・シャンパーニュ 「ポメリー」
・シャンパーニュ 「エドシック・モノポール」
・シャンパーニュ 「ドゥモアゼル」
・シャンパーニュ 「ディアマン」
・シャンパーニュ 「シャルル・ラフィット」
・スパークリングワイン「シャルル・ラフィット スパークリング」
その他、プレミアムワイン「ドメーヌ・リステル」「シャトー・ゴルドン」、ポートワイン「ロゼス」の取り扱いもあります。