今回お買取したお品物は、ヘネシー、クルボアジェ、マーテル、カミュと並び、5大コニャックの1つに数えられているレミー・マルタンのクラブスペシャルです。
レミー・マルタン社は小さなワイン商を営む家に生まれ、幼い頃からワイン造りを手伝っていたレミー・マルタンによって1724年に創業されました。
その後に4代目として跡を継いだエミール・レミー・マルタンは、ブランドの地位を確保する為に経営方針や品質管理を整えた他、それまでと同様に樽売りを継続しつつ箱売りもスタートさせています。
また、カトリックとプロテスタントが争っていた戦場跡から、フランス王家の紋章で飾られ、ルイ13世王朝期のイタリアルネッサンスから影響を受けた美しいボトルが発掘されました。
その際に、ボトルの複製権を入手し自社で最も高貴な商品を詰め込もうと考えたことでレミー・マルタンを代表する「ルイ13世」が生まれました。
そんなレミー・マルタンでは、地質学者によって最上級とランク付けされたグランド・シャンパーニュとプティット・シャンパーニュの畑から収穫されたブドウのみが使われます。
その他にも、「現代化せず効率を上げない」というコンセプトがあり、それにはリーズと呼ばれている澱(おり)をろ過せず蒸留する「リーズ蒸留法」を用いていることに表れています。
一般的な蒸留はリーズのろ過後に蒸留を行いますが、リーズ蒸留法はろ過を行わず時間をかけてゆっくりとリーズをポットの底に沈殿させ、そのまま2度の蒸留を行います。
リーズが入ったまま蒸留することで、ワインにアミノ酸を含ませ、豊かなコクと深い味わいが生まれます。
お買取したレミー・マルタンのクラブスペシャルは、5年~25年熟成させた原酒のみをブレンドして造られており、現在では販売終了となっている貴重なコニャックで、当初は透明ボトルに「クラブ・ド・レミー」という名前で生産されていたそうです。
また、外箱付きで黒いボトルに8角形のボトルが特徴的で男らしさを感じる素敵なお品物でした。