年間数多くの洋酒などお買取りしているいわの美術ですが、お酒で使うグラスなどの用品もお取り扱いしています。
そんないわの美術が今回査定致しましたのは、水割りやロックのお酒を出す時に欠かせない氷を入れる容器の銀製アイスペールです。
アイスペールはその形が果物を入れる籠に似ている事からアイスバケットとも呼ばれていました。
その素材は、ガラス製が主を占めていますが、プレスやステンレス、銀の素材で二重構造になっている物もあり、また氷が溶けにくいように底の部分に穴の空いたプレートが付いています。
現在は有名ガラスメーカー、バカラや光るアイスペールなど多くの工夫を凝らしデザインされた物が作られました。
また、現在の輝かしいアイスペールとは異なりますが、大正時代の日本でも既にガラス製の氷入れが使われていました。
草木や蔦という昔の日本ならではの模様がガラスの表面に施された伝統的なアイスペールだったそうです。
大正時代のアイスペールは伝統的な作品のため、とても高級品とされていたので一般家庭では買える品物ではありませんでした。
しかし、昭和30年代の後半以降、電気冷蔵庫の普及率が全体の半分を占め、その頃になるとアイスペールの価格も落ち着いてきたため本格的に流通するようになったと言われています。
今回査定したアイスペールは、全て銀で作られている大変素晴らしいお品物です。
少し汚れなどはございましたが、大変良いお品物だったため良い査定額を出させていただきました。