今回いわの美術では、高級ブランドとして名高いラリックのシャンパングラスを6客お買取り致しました。
ラリック社の歴史は、今から約90年程前の1926年まで遡り、当時ジュエリー作家であったルネ・ラリックがパリに創業した事から始まりました。
16歳で父親を亡くしたラリックは、母親の勧めで宝飾職人を目指す為ルイ・オーコックに弟子入りします。
昼間はルイ・オーコックの工房で装飾技術を学び、夜は美術学校で勉強したルネ・ラリックは、その後28歳でイギリスに渡りサイデナム・カレッジで装飾を学んでパリに帰国します。
帰国したルネ・ラリックは、宝飾デザイナー・グラフィックアーティストとしてアトリエを構え、女性向け高級アクセサリーのデザインを行いながら生活し、カルティエなどの有名宝飾店にも作品を提供する程の有名作家となりました。
その後、1900年に開催されたパリ万博に作品を出品した際、多くの人々から注目を浴びた事で、ルネ・ラリックの名は一躍有名となり、それ以降著名人などにも人気の一流ブランドへとなりました。
今回お買取りしたのは、その美しさから多くの人々を虜にしたラリックのシャンパングラス6客で、洋酒を買取る際に一緒にお買取り致しました。
お買取りしたシャンパングラスは、アンジュというシリーズでステムと呼ばれる持ち手部分に天使の顔が彫刻され、ボウルと呼ばれるワインが注がれる部分には天使の羽が描かれています。
アンジュにデザインされている天使の顔は、ノートルダム大聖堂の西正面入口に並んでいる彫像の中の1体で「微笑みの天使」というものがモデルになっています。
天使の顔は、ラリックの特徴でもあるフロステッドと呼ばれる艶消し技法を用いて彫刻され、ボウル部分には天使の羽が描かれています。
天使の羽が描かれたボウルにシャンパンを入れると、まるで天使が羽ばたこうとしているかのように、羽が色づき鮮やかになり見た目も美しく感じます。
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