商品詳細
ベネチアンガラスの歴史は中世のベネチアからで、世界貿易の中心でした。
その過程でイスラムの優れたガラス芸術を吸収し、700年の歴史の中で美を追求した技術に裏付けされた輝きは三万色あるといわれアドリア海の女王とも呼ばれています。
美を追求した製法の秘密を守るためにベネチア本土からムラノ島に工房を移しました。
その技術力の高さはすでに認められており、有名なヴェルサイユ宮殿の鏡の間は12人のムラノのガラス職人が制作したといわれています。
後にヨーロッパ全土に評判が広がり貴族や富豪のテーブルウェアを制作するようになり多彩なカットの技法が生み出されてきました。
ベネチアンガラスの特徴としては、ほとんどが一点もので鉛を含まないソーダ石灰を使用します。
コバルトやマンガンなどの鉱物を混ぜることで様々な表現ができ、混ぜる鉱物により硬度が変化します。最も硬度が高いのは赤色です。
また、高い装飾性も特徴でソーダガラスを使用した吹きガラスが基本的な製法ですが空中で吹くことで極めて薄く作る技法や細く引き伸ばしたグラスに花鳥をモチーフにした複雑な装飾も可能です。
今回買取のベネチアンガラスは、レッドとブルーのペアシャンパングラスでフルート型でした。
化粧箱はありませんでしたが、傷や割れもなく美しい金彩も施され立体的な花のおかげでゴージャスの中に可憐さを感じフルート型の特徴である炭酸の気泡が続く楽しみをクリアグラスとは違うレッドとブルーでの楽しみを予感させる素敵なお品物でした。