アデルフィ社のウイスキーは、様々な蒸留所から原酒を仕入れてオリジナルとして販売しているので、同じアデルフィという銘柄名でも蒸留所違いのアデルフィが存在しています。
今回お買取したお品物は、ハイランドパーク蒸留所で造られた原酒をアデルフィ社が仕入れてボトリングしたシングルモルトです。
ハイランドパーク蒸留所は製造に使うモルトの20%を、手作業で大麦を掻き混ぜて麦芽を造るフロアモルティングを取り入れています。
またコストのかかるシェリーカスクで熟成させ、それぞれの原酒を混合し再び樽に戻すカスクハモナイゼーションを施すなど様々な製法を駆使しています。
そんなハイランドパーク蒸留所は、ウイスキー評論家のマイケル・ジャクソンに「全てのモルトウイスキーの中で最もオールラウンダ―で優れた食後酒」と評価されたウイスキーを造る技術と独自のコンセプトを持った蒸留所としても知られています。
一方、アデルフィ社は1826年にアデルフィ蒸留所として創業した古い歴史を持っています。
創業から80年後の1906年に蒸留所として操業を停止していますが、1993年に創業者のひ孫が自社で樽を購入しボトリングした後、オリジナルラベルを貼って販売するインディペンデントボトラーズとして活動を再開させました。
その後の2004年には経営権が新オーナーに移っていますが、「常に品質を追い求め、大量生産に走らず高品質を維持する」というポリシーは頑なに守り続けています。
そんなアデルフィ社のウイスキーは、業界でも著名なウイスキーライターのチャールズ・マクリーンを中心にしたテイスティングチームによって、20種類程の良質の樽の中からたった1つを選び抜き高品質を維持していることでも知られています。
そんなアデルフィのハイランドパークのお買取となりましたが、外箱の剥がれが目立ったのは残念でしたが、ボトル自体の傷やラベル破れなどはなく、それなりの評価で買取る事ができました。